ブラジルのいいところわるいところ
最近サンパウロにも慣れてきたな、と感じるようになりました。そんな矢先、こないだ今住んでいるブラジル人のご婦人宅でシャワーを浴びていると、遠くのほうから叫び声が聞こえました。その時はあまり気に留めてなかったのですが、シャワーから上がりご飯を食べ終わった頃に、ご婦人が、さっきの叫び声聞いた?この家の目の前を歩いていた近所のご婦人がバイクに乗った2人組に襲われてバッグをひったくられたのよ。いつもいる見張りのおじさんがちょっと家に入った隙に狙われたの。あなたも道歩く時は周りをよく見るのよ、気をつけないとだめよ。と。。ああ、ここはブラジルだった、と思い出しました。もちろん毎日持っていくものにも、周囲にも気をつけてはいるけれども、しばらく何も危険な目に遭遇していないと知らず知らずのうちにに緩むのよね。慣れてきたなーと思って来た時に、ちょっと気の引き締まる出来事でした。私が思うブラジルの好きなところは、ブラジルビキニ以外にも、きれいなビーチがたくさんある、食べ物が豊かで美味しい、特に果物が豊富!そして安い!温かい、音楽がいい、そして何より、人がいい!私は日本人としてブラジルという国が好き。だから好きで滞在しているけど、ブラジルにいるブラジル人はブラジルのことをどう思っているのか。ブラジル人に「ブラジル好き?」と聞くと、たいていのブラジル人は「ブラジル最高だよ」みたいなことを言う。私はいろんなブラジル人に同じ質問したけど、大体の人が好きだと言う。危険なところが嫌だとか、仕事がないとかお金がないとか、そういうことは言うけれどもやっぱり自分の国の最高なところをニコニコしながら自慢げに話す人がほとんどだ。と思う。ちなみに私の知っている限りブラジルのことを嫌いだと言ったブラジル人は今まで2人いた。でも彼らも話を聞いていても、結局は「いつかは帰りたい」みたいなことをちらりと言ったりしてたけどね。この間ブラジル人のご婦人に、ブラジルのどこが好き?と質問してみたら、こんな答えが返ってきた。ブラジルは酷いとこはものすごく酷いけど、素晴らしいところはものすごく素晴らしいのよ。いつか旅行に行った時にね、そこで偶然会った人だけどものすごく手厚くもてなしてくれたのよ。もう本当に忘れられない。とっても楽しくて心が温かくなって、そういうのほんと素晴らしいでしょう?確かに、初めて会った知らない人なのにすごいあり得ないくらいに親切にしてくれたり、なんか日常にすごい感動しちゃうような場面に遭遇しやすいのもブラジルだと思う。そういう場面に遭遇しちゃったりした日には、ああ、ここはなんて素晴らしい国なんだ!とか思っちゃう。偶然道で会った人に襲われたり、ヘタしたら殺されるようなこともあれば、偶然道で会った人と仲良くなって、一生忘れられないような感動的な思い出が生まれるようなこともある。そういう意味じゃ日本は安全で、とっても平均的。ブラジルがよくも悪くも刺激の強い国なのか、日本人の私にとっては薬でもあり毒でもあるんだろう。アルコールと同じで適量がおいしいのかもしれない。上手につき合っていきたいわ。