佳 J.I.A 伝統中医学で学ぶ健康法

佳 J.I.A 伝統中医学で学ぶ健康法

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長年に伝統中医学で学ぶ様々な健康法を共有するブロブです

中医学・哲学・古代文化の視点から
自然法則に沿った健康の原点をお伝えします

元気な方も、元気のない方も
ぜひ読んでみてください

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<一> 内臓機能ーー外見から分かる

    健康な体、元気な姿、人間の外見は体内臓器の状況を表しています。体表面の症状は必ず内
    側から出たものです。例えば、顔に出るニキビ、西洋医学は皮膚の炎症として見ていまが、
    中医学は内臓の不調と見ています。そして、ニキビの現れる場所によって、どこの内臓不調
    だと分かります。治療も根本の臓器から治します。

    中医学では、それぞれの臓器に「形」「氣」「神」があります。
   「形」は臓器の形態。
   「氣」は臓器の運行方式。
   「神」は臓器の氣が外へ溢れ出した様子。

    一指には「筋、血、皮膚、骨、肉」があり、それぞれ五つの内臓に繋がっています。
    筋  ⇒ 肝(五行の木に属す。昇発、伸びる特性。)
    血  ⇒ 心(五行の火に属す。温熱、発散の特性。)
    肉  ⇒ 脾(五行の土に属す。運化、受納の特性。)
    皮膚 ⇒ 肺(五行の金に属す。収斂、清潔の特性。)
    骨  ⇒ 腎(五行の水に属す。収蔵、湿潤の特性。)



<二> 生命活力の源ーー内臓の氣

    生命活力の源【魄力】【精神】【胆識】【意志】【聡明】もすべて内臓の氣から出来ています。
    それぞれどの臓器から来たものかというと、漢字本義の説明からお話しします。


【魄力】:迫力を意味します。見る人や聞く人の心に強く迫る力。
    「魄」字の本義は、肉体に付着存在して肉体を支配する神秘なる静態エネルギー。陰の神。
       無意識状態下の感知、代謝の生理本能を担当。魄は肺に宿り、肺の氣です。
       よく言う「魂魄」の「魂」の本義は、人の流動・変幻的な神秘エネルギー。陽の神。
       有意識状態下の感情、思想の心智活動を担当。精神を司ります。魂は肝に宿ります。
       人が死ぬあと、魂は天に帰し、魄は地に帰すのです。
    「力」字の本義は、農耕時の強い腕を意味します。力の本義は下に作用するので、五行学
       では水(腎)に属します。腎の精氣が足りれば、力もでます。

   「魄力」肺と腎の氣になります。よく迫力のある人に成りたいという人もいます。しかし、
       肺と腎の精氣を増やさない限り、迫力は外へ現れません。


【精神】:知性的存在者の認識能力、意志能力、判断能力を指すほか、気力、元気の有無も意味します。
    「精」字の本義は、選り分けたきれいな米。食べ物の精気は腎に収蔵されて、生命エネルギ
       の最高形式、人の精気になります。精気が無くなれば、人も亡くなります。
    「神」両親の精気から受けづいたもので、生命を掌る先天魂霊。しっかり守らないと、後天
       でどんどん消耗されてしまいます。神は心に宿ります。
       『黄帝内経』には次の言葉があります。「得神者昌、失神者亡。」神を得る者はさかえ、
       神を失う者は亡ぶ。
       中医学の養生法では、「閉目養神」がよく使われます。目を閉じて神を養うということ
       です。目は心の窓であり、五臓六腑の精気が注ぐ場所です。目を閉じることで、精気
       の発散を止め、神の消耗も止めることができます。

   「精神」腎と心の氣になります。精神の有無は「心腎相交」心氣と腎氣の交わる能力になります。
       陰陽五行学では、心が火(陽)に属し、腎が水(陰)に属します。精神は火と水、陽
       と陰の交わる状態を示します。
       『易経』で解説すれば、次の図になります。
       (左図)「心腎相交」は健康状態です。水は下に作用し、火は上へ昇る特性があります。
           人間の体は、心が上に位置し、腎が下に位置します。腎の精気が足りれば、
           上に行き、↓水が↑火を抑えて、陰陽調和になります。
       (右図)「心腎不交」は病気です。腎の精気が不足して上に上れず、心火が抑えるこ
           となくどんどん上って、陰陽不調になります。不眠症も心腎不交が原因で、
           上がり過ぎた心火が頭に来て、眠れなくなります。だから「精神」の病気です。

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               ↓ 水(坎卦)    ↑ 火(離卦)
               ↑ 火(離卦)    ↓ 水(坎卦)
                <既済卦>     <未済卦>

                心腎相交      心腎不交
              陰陽調和・健康    陰陽不調・不眠


【胆識】:決断力、実行力を伴う見識を意味します。
    「胆」同「膽」。肝に繋ぐ六腑の一つ。どっしりと落ち着いた精神力。
    「識」字の本義は、軍事をよく知り善謀善戦のこと。知識を有する者が先見的な発言もでき
       実行もできることを意味します。
   「胆識」胆の精気に強く関係します。


【意志】:一定の目的意識のもとに行動し持続する能力を意味します。
    「意」心念、心の中の考えを意味します。即興で、種々に変化します。個体性、かつ主観性。
       脾に宿り、脾の精気から出来たものです。脾はいろんなものを運化する機能なので、
       脾の氣が足りれば、記憶中のことや考えること、そして物事の関連、運用する能力も
       強いです。頭脳も機敏で活力があります。
    「志」字の本義は、心念の行き先、求める目標です。理性的、穏定的、長期的が特徴です。
       腎に宿り、腎の精気から出来たものです。
       中国では古い言葉があります。「有志者事竟成」(志ある者は事竟に成る)。志を曲
       げることなく堅持していれば、必ず成し遂げられるということです。固い信念です。
   「意志」脾と腎の精気から出来たものです。どちらを欠けても、目標に辿り着けません。


【聡明】:物事の理解が早くて賢いこと。理解力、判断力が優れること。
    「聡」字の本義は、耳があらゆる方向を聞こえて、悟れることを意味します。
       「腎開竅於耳」(腎は耳に開窮す)腎の精気が充足していれば聴覚も鋭いです。
    「明」字の本義は、日光・月光が明るく照らすこと。目がよく見えることを意味します。
       「肝開竅於目」(肝は目に開窮す)肝の精気が充足していれば視力も良いです。
   「聡明」腎と肝の精気に深く関係します。頭の良さは腎と肝の機能に関係します。


人は変われます。それは自分の意識だけではなく、体の内側を整えることが最も大事です。
以上の内容に基づいて、自分はどの面が欠けていると認識すれば、対する臓器から根本的に変えれば
良いのです。体内をどのように変えればいいかと言えば、決して薬などではなく、最も大切且つ
有効なのは、毎日の「養生」にあります。



                                       佳 J.I.A
                                    2013年6月6日


このブログに書く健康法の様々は、私が長年に伝統中医学から学んだものです。
これらの健康法を理解し運用するには、まず中医学の基本を理解しましょう。


<一> 中医学の治療真髄 ーー「養生」の重要性

   「養生」とは、体を整えて健康を保つことです。
    中医学の理念は、病気になってから治療するのではなく、病気にならないうちに治療して、
    常に健康体を保つことです。

    中国古代の哲学名著『易経』(『繋辞・下』)に記された言葉があります。
   「是故君子安而不忘危、存而不忘亡、治而不忘禮、是以身安而國家可保也。」
    ◆日文訳は:君子は安くして危うきを忘れず、存して亡ぶるを忘れず、治まりて亂るるを忘
         れず。ここを以て身安くして國家保つ可きなり。
    この思想は中医文化にも深く根ざしているのです。

    中医学の最も古い名著『黄帝内経』(『素問・四氣調神大論』)には次の言葉があります。
   「不治已病、治未病。不治已亂、治未亂。」
    ◆日文訳は:已病を治さずして未病を治す。已乱を治さずして、未乱を治す。
    これは中医学の治療真髄でもあります。

    遥かな昔、人間が普通に百四五十歳を生きた時代があったと古代書籍に記載されています。
    あの時代の人々は、飲食に節度があり、生活にリズムを保ち、過労にならないようにも常に
    心掛けていたのです。また、何よりも物に執着せず心安らぎに毎日を過ごしていたのです。
    普段から「養生」を行っていたので、長生きしたのも不思議はないのです。

    しかし今の人々は、全く違う状態です。偏る食生活、夜更かし睡眠不足、仕事に没頭。金銭
    欲、物欲、名利欲、愛の欲求……などなど限りない欲望のため、どんどん心を壊して、体も
    壊しているのです。

    現代医学は様々な栄養素が開発され、きちんと食事や睡眠を取れず栄養素の摂取で自分自身
    の健康を維持されている方も少なくはないと思います。一見、病気せず元気に見えますが、
    知らないうちに体内の「氣」と「血」がどんどん悪くなって、体の根本が壊されてしまうの
    です。何れ寿命も縮まるでしょう。

    何故でしょうか?どうすれば健康になれるのでしょうか?
    何千年何万年も経った今、生活環境がどんなに変化しても、医療技術がどんなに進歩しても、
    人間の体の仕組みは昔のまま変わってないのです。一番基本のことは返って一番重要になり
    ます。またこのブログでじっくりお話したいと思います。


<二> 中医学の核心理念 ーー 「天人合一」

   「天人合一」とは、人間と自然の一体化を意味します。
    人間は天と地の間、自然環境の中に生きているのです。物質世界の一部で、自然万物の一部
    です。自然環境が変化する度、人間の体も変化が生じます。人間は社会の一部でもあります。
    社会が変化する度、人間の体も変化が生じます。勿論、人間の変化も社会や自然環境に変化
    を齎します。

    この思想は古代中国哲学の根本観念の一つであり、中医学の核心理念でもあります。
    人間は自然の変化に順応して生活して、身も心も自然の法則に反することがなければ、病が
    襲うことはないのです。では、「身も心も自然法則に順応する」というのは、いったいどう
    いうことでしょうか?

    人間は「天の氣」と「地の氣」を受けて「人の氣」になります。天の氣は宇宙天体が発する
    氣、地の氣は大地が発する氣、人の氣は人体の清らかな精気を言います。「天・地・人」の
    三氣がうまく循環できれば、体は健康になります。太陽の光を浴びて元気になるのは、天の
    氣を受けたからです。土や芝生の上に歩いて元気になるのは、地の氣を受けたからです。
    また、自然界から出来上がった人間は、どういう時にどうやって食事をするのか、どうやって
    睡眠を取るのか、全て本来の自然法則があります。またブログで詳しくお話しします。

    そして体だけではなく、心も同じです。自然界は自らの法則で運行しているので、決して
    人間の心や考えでコントロールできるようなものではないです。
    五年前に中国の四川地区で大型地震が起きてたくさんの死者が出ました。その後、多くの科
    学者が予言しました。四川地区で50年以内はもう大きな地震が起きませんと。しかし、僅か
    5年後に同じ地区でまた大型地震が起きて、再びたくさんの死者がでました。
    現代農業技術が進歩するにつれて、多くの季節の食べ物は一年中に食べられるようになりま
    した。天地の氣を受けて自然に育てられた食べ物と比べては、やはり美味しさが負けます。
    自然界の中に生きながら、自然法則を認めたくない、又は自然法則を自分の思う通りにしたい、
    という現代人です。必ず良い結果を得られません。

    また、自然法則を逆らえば逆らうほど、自分自身が苦しむことになります。
    事故で体が動けなくなった知り合いがいます。未だに事実を受け止められず、自暴自棄になって
    います。精神的に弱くなって、体調も悪くなるばかりです。素直に現実を受け止めれば、体
    が不自由でも、心を明るくして暮らせるはずです。

    私自身も、最近いろいろな出来事で思うようになりました。絶えず変化を続ける自然環境の
    中で、周りの人間も常に変わってしまうのです。その変化する事実を受け止めなければ、結
    局自分を苦しむことになります。何事も執着せず、抵抗せず、自然に流されれば、心が安ら
    ぎになり、体の氣も順調に流れるようになります。つまり、「成り行きに任せる」というこ
    とです。何も求めず、何でも淡々と受け止めれば、不幸を感じることもなく、傷つくことも
    無くなります。

    心が自然の流れと常に調和していれば、平凡な毎日でも幸せと思えるようになります。音楽
    を聞いてる時に幸せ、お花に水をあげてる時に幸せ、困った人に手を差し伸べる時に幸せ、
    感じ方は人それぞれです。
    高杉晋作の名言「おもしろきこともなき世におもしろく、すみなしものは心なりけり」。
    楽しいことも、悲しいことも、結局は自分自身の心持ち次第になります。


<三> 中医学の基本思惟方式 ーー「陰陽五行学」

 1.「陰陽学」ーー 中医理論の基礎

   「陰陽」は古代の自然観から出来た観念です。自然界の物事が「陰氣」と「陽氣」二つの氣に
    分けられ、対立しながらも、同時にお互い依存し合っている関係です。

    例えば:「陽」天|日|昼|父|夫|熱|内側|呼氣|氣|肉体
        「陰」地|月|夜|母|妻|冷|外側|吸氣|血|精神

    陽が極めれば、陰に転じます。また陰が極めれば、陽に転じます。陰と陽の位置は止まるこ
    となく変化し続けて、そして限りなく繰り返しているのです。

   『易経』も陰陽変化の数理と哲理を研究する学問です。そして天文学、地理学、数学、哲学、
    宗教、占卜、建築、書道、中医学、諸子百家、などなど中国国学の全ては陰陽学に基づいた
    ものです。

   『黄帝内経』(『素問・生氣通天論』)に記された言葉です。
   「夫自古通天者、生之本、本于陰陽」
    ◆日文訳は:生命の本源は自然界の陰陽二氣にあります。

    中医学では、人間体内の陰と陽のバランスをとても重視しています。体内の陰陽バランスが
    上手く保てれば、人間は健康です。陰陽バランスが崩せば、病気になります。中医学の治療
    は体内陰陽バランスの調節ということです。


佳 J.I.Aのブログ

                      「陰陽太極図」


 2.「五行学」ーー 陰陽調節の手段

   「五行」とは「木、火、土、金、水」自然界五種の物質運動です。
    五種の物質の間に「相生」「相剋」の関係で、バランスを取っているのです。

   「相生」強める影響を与える関係で、永遠の循環を示したものです。
       例えば:木 ⇒ 燃えれば  ⇒ 火
           火 ⇒ 尽きれば  ⇒ 土(灰)
           土 ⇒ 集まれば  ⇒ 金(鉱山)
           金 ⇒ 腐蝕すれば ⇒ 水
           水 ⇒ 灌漑すれば ⇒ 木

   「相剋」弱める影響を与える関係です。
       例えば:木 ⇐ 土 から養分を吸い取る
           土 ⇐ 水 を吸い取る
           水 ⇐ 火 を消してしまう
           火 ⇐ 金 を溶かしてしまう           
           金 ⇐ 木 を切ってしまう


佳 J.I.A 伝統中医学で学ぶ健康法-「五行相生相剋図」

                     「五行相生・相剋図」


    更に、「木、火、土、金、水」を自然界で最も基本で不可欠な物質と認識し、天地万物をこ
    の五種の物質特性で分類されます。儒家名著『尚書』(『洪範』)に記載されてあります。

   「木曰曲直」ーー 木の特性
            木は曲がったり真っ直ぐになったり上へ外へ伸びます。
            生長、昇発(上へ昇る)の性質を持つものは「木」に属します。
 
   「火曰炎上」ーー 火の特性
            火は熱く燃え上がり、発散するエネルギーで温度を与えます。
            温熱、上昇、発散の性質を持つものは「火」に属します。

   「土爰稼穡」ーー 土の特性
            土はあらゆる物を受け入れ、恵みを齎します。
            運化、受納の性質を持つものは「土」に属します。

   「金曰従革」ーー 金の特性
            金は綺麗、収まる性質です。
            粛降、収斂、清潔の性質を持つものは「金」に属します。

   「水曰潤下」ーー 水の特性
            水は下に流れ、冷たい、潤い性質です。
            湿潤、寒涼、下に作用する性質を持つものは「水」に属します。

    中医学は「五行」それぞれ「相生」「相剋」の関係を運用して、人間体内の陰陽バランス、
    人間と自然界のバランスを調節することで治療しているのです。


<四> 中医学の理解に最も重要な図

    これまでお話ししました内容は、中医学を理解し自分の体を理解する最も重要且つ基本の内
    容です。これから共有する食事療法から漢方薬療法まで、様々な健康法はこれらの内容に基
    づいたものになります。

    私は理解しやすいために、纏めて下記図を書きました。従来の医学図と違って、五行の「土」
    を真ん中に置いてます。「木」→「火」→「金」→「水」、中央「土」という順番です。
    自然界もこの循環で見れば良いです。

    『易経』の中では「用九、見群龍無首吉」があります。自然界のあらゆるものは、陰陽の
    バランス良く永遠の循環を示します。

     木 | 春 | 東 | 肝臓 | 生発 | 風 | 仁 | 青龍
     火 | 夏 | 南 | 心臓 | 生長 | 暑 | 義 | 朱雀
     土 | 長夏| 中央| 脾臓 | 運化 | 湿 | 信 | 勾陳螣蛇
     金 | 秋 | 西 | 肺臓 | 収斂 | 燥 | 禮 | 白虎
     水 | 冬 | 北 | 腎臓 | 収蔵 | 寒 | 智 | 玄武


佳 J.I.A 伝統中医学で学ぶ健康法-太極五行図

                      「属性分類図」


これらの基本理念を理解できれば、これから書く様々な健康法の理解や運用にも役立てます。
健康は原点に帰ることです。



                                      佳 J.I.A
                                    2013年6月1日