(「マリー・ラテイストの作品」より)
(第4章「宗教全般、特にキリスト教について」第4章)
私は以前、聖なる書物でこのような言葉を読んだことがありました
『主は科学の神です』
と
そのことに関して、救い主イエスはわたしのところに来てこう言われました
「娘よ
科学とは神がなさったことを知ることに他なりません
天と地と人間における神の御業を最もよく知っている人たちは、最も学識のある人たちです。
そして神はすべての物を創造し、それについて最も良く知っておられるので、『科学の神』と呼ばれるのが正しいのです
科学はとても有益なものです
しかしそれはとても危険なものであり、悪となることも多いのです
もし、その(科学の)精神が神のもとに昇るのではなく、この地上に留まり、目に見える物だけを考えるようになるなら、危険で致命的なものとなるでしょう
科学の中で必要なものはただひとつです
その科学は他のすべての科学を凌駕しています
それを持つ者は他のすべてのことについて無知であったとしても、十分に知識を持っていることになり、それを持たない者は、たとえ人間の中で最も学識のある人であったとしても、無知でしかないのです
(科学の中で)必要な(ただひとつの)ものとは、神を知ること、神のご意志を知ること、神の掟を知ること、神にたどり着く道を知ること、神に結び付く方法を知ることです
それがわたしの教義です
娘よ、しかしそれはこの世の教義とは対立しています
人々に聴いてみなさい
『あらゆる科学の中で最も役に立ち、最も楽しく、最も美しいのはどれでしょうか?』
そうすると、ある人はこの天体の運行の科学だと言い、ある人はこちらの物理現象の科学だと言うでしょう
また別の人は農耕についての科学であり、更に別の人は国民の政治の科学だと言い、また身体を苦しめる様々な病気とそれを撲滅し、その治療法を見つける科学だと言うでしょう
このように人はそれぞれ自分の考えに従ってあなたに答え、唯一の真の科学、救いについての科学を挙げる人はひとりもいないでしょう
では、宗教の主要な真理について教えられた幼い子どもたちに尋ねてごらんなさい
『この世の終わりには、星はどうなるのでしょうか?』
ー星はもはや光を与えず、動きを失い、消滅します
と答えるでしょう
子どもたちに聴いてみなさい
『昼と夜、稲妻と雷、霰と風はどうなるのでしょうか?』
ーそれらのものはすべて過ぎ去り、破壊されます
子どもたちに聴いてみなさい
『畑とその収穫、園とその実り、人の住んでいる家と王の宮殿はどうなるのでしょうか?』
ー破壊されます
子どもたちに聴いてみなさい
『国民と国家、そしてそれを治める人たちはどうなるのでしょうか?』
彼らはこう答えるでしょう
ーもう民はいなくなり、民族もなくなり、国も政府もなくなります
ーそして天国と地獄、神とその選ばれた者、悪魔と呪われた者たちだけが存在するようになるのです
そうです、この世のものはすべて過ぎ去ります
それを知ることは、終りを迎えるべきものを知るこということです
あなたの魂があなたの身体から取り去られ、その分離を通して、(生きていた時に)どのようにすべてを判断しなければならなかったかをよりよく理解した時、あなたは唯一の真の知識を持っていたことを幸せに思うでしょう
その知識があなたは神を知らせ、神に一致させたからです
そうです、わたしの娘よ
あなたはこの科学だけを持っていたことを幸福に思うでしょう
そして自然科学や物理学のことばかりを常に考えていて、創造を通して創造主に戻る方法を知らない人たちを憐れむようになるでしょう」