新商品開発体制(組織)について






マーケティング学者が

考える新製品開発の

ステップは信じるな


マーケティングの本には、


商品開発を行う開発部門や技術部門は、

マーケティング部門の傘下にあり、

商品化(設計・試作)を行うのは

マーケティング戦略が立案してからというのが

一般的だが、実際には違う。



多くの企業では開発部門や技術部門は、独立し、

商品化はマーケティング戦略を立案する前に行っている。



作れば売れる時代は生産志向であったので

技術や生産がマーケティングや営業より重視されていたが、

現在は顧客志向、マーケティング志向の時代であるため、

技術や生産よりマーケティングや営業が重視されている。


これに伴って、新製品開発という言葉が

新商品開発あるいは商品開発に変わり、

商品開発部門や技術部門が

マーケティング部門の傘下に入たわけです。


また、商品化(設計・試作)のステップが

マーケティング戦略の後になったというわけです。


しかし、こういうことはマーケティング学者が考えることです。


たとえば、マーケティングの大御所フィリップ・コトラーは、

新製品開発のステップを、

アイデア創出⇒アイデア・スクリーニング⇒

製品コンセプトの開発とテスト⇒マーケティング戦略の開発⇒

事業収益性分析⇒製品開発⇒

マーケット・テスト⇒事業化としている。

(『マーケティング・マネジメント』プレジデント社)






技術とマーケティング、

生産と営業とは

対等で相互に協力



製品開発(製品化)のステップの前に

マーケティング戦略の開発や事業収益性分析がありますが、

製品ができるかどうかも分からないのに、

マーケティング戦略だとか

事業収益性分析などを行っても意味がない。



なぜなら、製品開発(製品化)を行う前に

マーケティング戦略を立案したところで、

製品化のために半年以上経過してしまえば

戦略は陳腐化してしまう。


実際に、コトラー自身も製品開発(製品化)は、

ときに数年を要するなどと書いている。



どんなに顧客志向になろうとも、

製品化は技術屋でなくてはできません。

技術は重要な経営資源ですから、

マーケティング学者が考えるように

開発部門や技術部門がマーケティング部門や

営業部門より軽視されるというのはおかしな話です。



技術とマーケティング、あるいは生産と営業とは

対等であるべきで、企業にとって車の両輪であり、

相互に協力すべき関係です。






マーケティング部門は、

要らない



また、ひところマーケティング部門を

設ける企業が増加したが、最近では減少している。

それは情報技術が発達したおかげで、

ワンツーワン・マーケティングが進展し、

顧客一人ひとりと開発技術者とが

直接情報交換できるようになり、

開発技術者が顧客ニーズを直接把握できるようになっためです。



また、小売業者のバイイングパワーが強くなったため、

メーカの開発部門や技術部門と小売業者とが直接情報交換したり、

小売業者や顧客と共同開発したりするようになっているためです。


日本マーケティング協会によるマーケティングの定義、

「マーケティングとは市場創造のための総合的活動である」

を考えると、市場創造は商品開発を基に行うわけですから、

商品開発部門がマーケティング部門の

役割を担うことになる。



商品開発の目的は顧客開拓(市場開拓)であり、

顧客開拓(市場開拓)は市場創造になるので、

情報技術の発達により独立した

マーケティング部門の役割が減少し、

商品開発部門とマーケティング部門とが融合している。



学者の考えとは異なり、多くの企業では

開発部門や技術部門はマーケティング部門より独立し、

製品化(商品化)は、マーケティング戦略を立案する前に行っている。



商品開発というのはこの世に存在しない、

まったく新しい商品を作り出すことですから、

通常、技術開発を伴い、時間がかかるのです。

既存商品の改良やデザインの変更程度なら

数日でできる場合もありますが、

新商品の開発は最低でも半年は必要です。






商品開発の組織には

静態的組織と

動態的組織とがある



では、商品開発のための体制(組織)は

どのようにすればよいか、

これは重大な問題です。


商品開発が成功するもしないも

組織しだいといって良い。


なぜなら、商品開発は人だけが

行なうことができるのであり、

人の協働体系(協力して働くための仕組み)、

すなわち組織が重要です。



一般に、商品開発の組織には

静態的組織と動態的組織とがあります。






静態的組織というのは、

〇〇開発室とか

〇〇開発部



静態的組織というのは組織が

固定化されているもので、

〇〇開発室とか〇〇開発部とかという

形で組織図に描かれる組織です。



一方、動態的組織というのは

プロジェクト組織に代表されるような、

臨時的に作られ任務が完了すれば解散する組織です。


静態的組織の長所は、職務上の上下関係の明確化、

公私の完全な分離、専門的知識・能力による選別、

文書主義などにより、仕事の権限・責任と役割および

手続きを明確にして組織全体として無駄のない

運営ができるということです。



つまり、最初に決めた計画通りに効率的に

ものごとを実行できることです。

長期的課題に取り組む研究部門や技術開発部門の

組織としては適しているといえる。



一方、短所は、部門のセクショナリズム、秘密主義、

コミュニケーションの阻害、人事交流の停滞、

仕事の非人間化によるモチベーションの低下などを招くと同時に、

企業を取り巻く環境の変化により、

突発的に発生する事項は既成の規則では

処理できない問題となり、

迅速な処理が困難になってしまうわけです。






動態的組織の

プロジェクト組織



これらの静態的組織の短所を補う組織として

動態的組織のプロジェクト組織があります。



企業が環境変化に迅速に対応するための組織です。

突発的におきる課題を解決するため各部門から

専門家を集めて臨時的に組織され、

縦横のコミュニケーションを図って課題解決に当たり、

課題が解決されれば解散する、という組織です。


これによって、企業は環境変化に

機動的かつ柔軟に対処できるわけです。


しかし、プロジェクト組織にも欠点があります。

それは、一般には、プロジェクト組織に

人材を供した部門にとっては、人材を失うことになり、

業務能力の低下を招くことになると同時に、

プロジェクトが解散した際には、プロジェクトメンバーの

元の職場への復帰が困難という問題が生ずるとされています。



しかし、この問題は解決可能です。

本来このような問題が生ずること自体、

組織が硬直化しているためです。

静態的組織においても常に流動的で

人事異動が頻繁に行なわれているのであれば、

このような問題は生じません。


本来、商品開発部門の人事は環境変化に

対応するために流動的でなければならないのです。






商品開発には、

マトリックス組織が

最も適している



静態的組織と動態的組織の両方の

長所を生かそうとする組織がマトリックス組織です。

商品開発部門があると同時に

特定の課題についてはプロジェクト組織を編成して

解決に当たるというわけです。



しかし、マトリックス組織にも欠点があります。

担当者は、商品開発部門の部門長と

プロジェクト組織のリーダーとの二人の上司から

命令を受けることになり、

もし、同じ案件に対して異なる指示・命令を

受けた場合に混乱することです。



しかし、この欠点も、

①管理者の権限を明確にして役割分担を決めておく、

②管理者同士が事前に協議する、

③メンバーから協議要求できるようにする、

など調整機能を設けることにより解決可能です。


実際に、商品開発を行なう場合には

マトリックス組織が最も適しています。



その場合には、商品開発部門の役割は、

①営業部門又はマーケティング部門と連携して

消費者ニーズの探索や競合他社の商品研究、商品コンセプトの設定など、

②技術部門と連携して開発テーマの設定や開発スケジュールの管理、

③経理部門と連携して開発予算の立案など、

開発全体に関わる定期的な業務を担当します。



開発部門は他部門との連携が非常に重要ですし、

他部門にとっても開発テーマや新商品アイデアの提案、開発された

商品の試作やテストマーケティングなど

商品開発の一端を担う必要があるので、

人事異動も頻繁に行なうことが望ましいのです。



一方、プロジェクトチームは実際の商品開発に当たります。

開発テーマが複数あればプロジェクトも複数設置され、

同時並行して実施することになるわけです。






商品開発戦略の立案を

経営企画部門が担う



実は、商品開発を行なうには商品開発部門と

開発プロジェクトチームだけではダメなのです。

商品開発という業務は会社全体の戦略に関わるので、

商品開発戦略を立案する組織が必要なのです。



それが、経営企画とか戦略会議などです。

ここでは経営トップを中心に他の戦略と同様に

商品開発戦略の立案を行ないます。

商品開発戦略というのは、環境変化に対応して

企業のドメイン(事業領域)の中で商品の

位置づけを常に見直し決定することです。



つまり、市場における商品の位置づけです。

具体的には、顧客ターゲットの見直し設定、

商品分野の見直し決定などです。

さらに、開発予算や開発組織の決定などが

トップアイテムとなる。



商品開発は開発戦略決定組織と

開発管理部門組織と開発実行プロジェクトチームという

三段階の組織によって推進されることになります。



このような組織ができていない場合には、

すべて臨時の組織を作って実施していく。



たとえば、戦略決定組織の代わりに推進委員会を、

部門管理組織の代わりに実行委員会を、

そして開発実行プロジェクトチームを設置し推進していく。

マズローの欲求の5段階説

最近の新聞記事は、不況、殺人、虐待、雇用不安など暗い内容で埋め尽くされています。若い人は就活・婚活に不安・あせりを感じています。

つまり今の日本社会は欲求不安が蔓延していると言えるのではいでしょうか。

そこで心理カウンセラーの立場からマズローの欲求の5段階説を再考してみしました。 

アブラハム・マズロー(アメリカの心理学者)が唱えた欲求段解説は、以下の5段階から人の欲求は構成され、第1段階の欲求が満たされると次の欲求が満たしたくなるようになるというものです。



Photo


自己実現の欲求
自己の潜在的能力・可能性の探求と自己成長を図ろうとする欲求


尊重の欲求
自分が集団から価値ある存在と承認され、注目・尊敬を得ようとする欲求


帰属(愛情)の欲求
集団・社会に属し、誰かに愛されたいといった欲求

家族の中に居場所があり自分が愛されること

安全の欲求
危険から身を守り、安定・安全な状態を得ようとする欲求

生理的欲求
生きていくための食欲・性欲・睡眠欲等の本能的・根源的な欲求


今の日本社会において、第1段階の生理的欲求すらも満たされていない場合が多いのではないでしょうか? 

お腹がすけば、コンビニに飛び込めば確かに食欲は満たされます。 

しかしそれが古来から営んできた食事と言えるのでしょうか。 

さらにセックスレスや睡眠不足など

本当に満たされているのか疑問に感じます。



第2段階の安全・安心欲求に対しても

自宅にいても安全が脅かされる社会となっています。

宅配便と思ってドアを開けたところを狙われた事件もあります。



第3段階の帰属の欲求

核家族化、離婚、孤食、虐待、DV、家出・・・・

家庭の中での居場所が無いという話もよく聞きますね。



第4段階 尊重の欲求

会社の為にと頑張ってきた先がリストラだった。

そういう明日は我が身という中高年の不安は、若年層の活力をも奪いかねません。



第5段階 自己実現の欲求

「一生懸命働けば未来は切り開ける」と考える米国人が約55%にとどまり、約44%が否定的な見方をしていると、米ギャラップ社が1月24日世論調査の結果を発表した。

長引く不況と高い失業率を背景に、努力次第で成功を勝ち取れる「アメリカンドリーム」米国民の認識から消えつつある現状が浮き彫りとなったと報じている。


こういう風に現実を見ると、心の中の欲求が満たされず、不満・不安が広がっています。よいって、米国のオバマ政権も日本の民主党政権も解決の糸口を見いだせない中、私たち一人一人が心の欲求も満たしていくことが必要に思います。