赴任先でも自宅にいても、夫との日々は変わらず良好でした。

離れている間は毎日電話があります。

赴任先では休日になると2人であちこちに出掛けました。

夫の仕事は多忙を極め、プレッシャーもあるようです。

できるだけ夫が快適に過ごせるように気を配り、夫も私と出かけることで気分転換になると喜んでいました。

そんな生活が1年続いたころ、赴任先で1枚の領収書を見ました。

夫の医療費の領収書を入れる箱に一緒に入っていた飲食店の領収書。

料理や飲み物もすべて記載されています。

「レモンスカッシュ?」

「え?夕食にレモンスカッシュを飲むおじさんっている?」

「もしかして、アルコールを飲まない今どきの男の子ってレモンスカッシュを飲む  の?」

人数は2人。

「え?男性と2人で個室の店とか行く?」

入店時間が19時半と異常に早い。

普段そんな時間に帰宅したことなんかない。

おまけに、会社や赴任先の最寄り駅でもない。

違和感だらけの領収書を前に、戸惑うばかりです。