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前回このシリーズを書きながら、DVDに焼いて何度も観ていた「ショーシャンクの空に」(The Shawshank Redemption)という映画を思い出していた。

妻殺しの冤罪でショーシャンク刑務所に囚われた元銀行幹部アンディと、若い頃に喧嘩相手を殺して投獄されたレッドの劇中の会話だ。

投獄されて10年程度過ぎたアンディが「ここでも夢(Hope)を忘れてはいけない」というと、遥か先輩で仲間のリーダー的存在だったレッドは「夢を抱くことは危険だ」と返すシーンが秀逸だった。

投獄されてから約20年後にアンディは、脱獄してメキシコの太平洋岸に小さなホテルを作った。
そして、すっかり刑務所の束縛に頼る切るようになってしまったレッドの釈放を待った。

年老いて仮釈放されたレッドは、アンディの立てた計画通り、国境を越えて彼の元へ向かう・・・というストーリー。

年を取って「夢」を持つことが、良いか?悪いか?・・・は、人それぞれだろうが、趣味の世界で「見果てぬ夢」を語るのも一興だと思って筆を進めることにした。

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本題に戻って、用地を確保したら、農地にせよ、山林にせよ、住宅地でもない限りインフラの整備が必要になる。
この場所で生活するか否かで、インフラも異なるのだろうが、取りあえず無線環境だけに絞って考えることにした。

何といっても電気が来なければ始まらない訳だが、立地によっては送電経路引き込みの負担金が発生する場合もあるようだ。

リグへの供給だけ考えれば単相三線(電灯線)で良いのだろうが、クランクアップタワーを使う場合、調べて見るとルソーのLUSO44MG以上は三相三線(動力線)を必要だ。

LUSO44TN以下、他社のタワーは単相200Vで事足りるようだ。単相三線式の電気容量は、1KWのリニアアンプを使うとしても、半導体式なら15A/200V前後なので、3KVAでは難しい。
トランシーバ、PC、リニアアンプ、タワーのモータなどを合算すると、電力会社の契約容量は最低5KVA(50A)前後と考えるのが妥当だろう。

ちなみに、普通の家庭で契約している「従量電灯B」は6KVA(60A)までで、6KVA(60A)を超えると「従量電灯C」という区分になり基本料金が高くなるようだ。(東京電力の場合

もう一つ重要なのはインターネット環境だろうか。昨今はインターネットなしで、アマチュア無線は語れないほど深く入り込んでいる。
光ファイバーなど高速インターネット環境の引き込みが可能なことも必要なのだろう。

また安定したリモート運用や無人監視などでインターネット回線を使う場合は、個を特定するIPアドレスの固定化が望ましい。
固定IPアドレスも従前に比べれば、驚くほど安価になっている。

回線数は1回線で良いのかもしれないが、主回線の障害の発生時に他社別回線(例えばCATV、無線データ通信など)への切替なども考慮するとトラブル防止になるだろう。

防災対策として、火災、風水害、地震などへの対策、防犯対策も必要となる。
アマチュア無線では何といっても、避雷、落雷対策が特に重要になるだろう。またアンテナの突風など風対策も忘れたならない。

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沖縄県の奥間ビーチVOAのアンテナ群を見に行ったとき、真偽のほどは定かではないが、迷い込んだ牛が丸焦げになったとか・・。

当時のVOAは500KW、アマチュア無線はせいぜい1KWだから比較にはならないが、安全面から用地外周にフェンスと施錠が必要だろう。

これ以外に、前提となる用地によっては、地盤、整地、接地抵抗などの改善対策も発生するかもしれない。

また住環境として整備する場合には、住宅建設、上下水道、ガスなどの引き込みも考える必要がある。
普段、意識せずに使っているトイレや風呂も、上下水道やガスがなければ使えない。

今回は、アマチュア無線の運用だけに絞って考えることにして、リグとPCを設置する小屋(シャック)とアンテナ設備群だけと絞りました。トイレは設けたとしても仮設トイレ・・・かな?