今回から具体的なQSLカード印刷定義に入りますが、Turbo Hamrog配置や長さなどの数値を使う場合、基本的に「100」と書いたら「1cm」、「10」と書いたら「1mm」、つまり「0.1mm」が最小単位です。
流石、日本製で日本人が使いやすいプログラムですね。

もう一つ「#」で始まる特定の文字は、「~せよ」という命令です。この命令は行の先頭に書かないと、命令として解ってもらえない。

;用紙設定-------------------------------------------------------
#SetXY 0, -70 ; 印字開始位置の微調整
#Yoko ; 横組みの指定
#Size 1400, 900 ; 用紙サイズの指定(プリンタの用紙設定も必要)

まずは用紙全体に関わる定義です。

1行目の#SetXYは「印字位置補正」という命令で、X方向(横)とY方向(縦)の印刷する位置を0.1mm単位で指定。
マイナスを付けると、それぞれ「左」へ移動、または「上」に移動します。
#SetXY [横方向], [縦方向]
命令の附属品である数値の直後のカンマ「,」を忘れると、プログラムはエラーになり、命令を聞いてくれません。

2行目の#Yokoは、「はがきを横に使う」場合に入れる。この命令には附属品は付きません。
#Yoko
縦に使う場合は、何も入れない。

3行目の#Sizeは、用紙サイズを指定します。普通のはがきサイズを縦に使う場合には、指定しなくで良いようです。
#Size [横の長さ], [縦の長さ]
今回のインターナショナルサイズは、横14cmX縦9cmなので、
横の長さに1400、縦の長さに900を入れました。
郵便局で売っている官製はがき(通常かがき)は100mm×148mmとのこと。

次は、整理箱の「引出し」と思ってください。引出しに記号を付けて、必要なときに使うのだが、この記号をプログラム的に言うと「変数」となる。学生時代に習った苦手な数学の「代数」と思えば、おおよその察しが付く。

;変数の初期指定-------------------------------------------------
; 自局基本データ
#Mov $$K = "JH1LMD" ; 自局コールサイン
#Mov $$L = "CQ:25  ITU:45  IOTA:AS-007  JCC:100111  GL:PM95un"
; QTH 半角49字
#Mov $$M = "葉夢 太郎" ; 日本語のOPネーム 均等割付
#Mov $$N = "TARO  'HAM’ Ham" ; 英語のOPネーム
#Mov $$O = "〒144-0035" ; 日本語の郵便番号部分
#Mov $$P = "東京都大田区南蒲田XXXX" ; 日本語の住所 均等割付 
#Mov $$Q = "XXXX, Minami-Kamata, Ohtaku, Tokyo" ; 英語の住所
#Mov $$R = "144-0035 Japan" ; 英語の郵便番号
#Mov $$S = "http://blogs.yahoo.co.jp/jh1lmd" ; Webページ
#Mov $$T = "jh1lmd@xxxxxxx.com" ; メールアドレス
; メッセージ
#Mov $$C = "有難うございます。" ; 1行目国内向け
#Mov $$D = "TNX FB QSO." ; 1行目DX局向け
#Mov $$E = "初交信有難うございます。" ; 1行位国内向け1st
#Mov $$F = "TNX 1st QSO." ; 1行目DX局向け1st
#Mov $$G = "またお会いしましょう。" ; 2行目国内向け
#Mov $$H = "I'm hoping to see you, again." ; 2行目DX向け
#Mov $$I = "CW初心者の為、お手数かけました。" ; 2行目CW国内向け1st
#Mov $$J = "Many thanks for your kindness." ; 2行目CWDX向け1st
; 印字位置
#Mov $$U = 5 ; データ行の最大数
#Mov $$W = 190 ; データ表の上端位置
#Mov $$X = 160 ; 本文全体の左端位置
#Mov $$Y = 600 ; 自局データの上端位置
#Mov $$Z = 700 ; メッセージの左端位置

長々と書いてあるが、整理箱の引出し(変数)の数だけ必要になってくる。要は引出しに何を入れておくか? ・・・と言うことだ。
引出し(変数)に入れる命令が、#Movになる。次の$$Zが引出しに付ける記号になり、=の右側を赤字にしたが入れておく品物となる訳だ。
#Mov [変数の記号][数値または文字列]
良く見ると右側の違う、#Mov $$U5#Mov $$J = "XXXX"の2種類あるのだが、これが、数を取り扱う引出し(変数)と文字を取り扱う引出し(変数)の違いなのだ。
Hamlogでは「$$A~$$Tが文字列用で、$$U~$$Zが数値用として使えます。」 とあり、引出し(変数)によって用途が分かれている。
#Mov [変数の記号] = "[文字列]"
プログラムをいじったことのある方なら当たり前だろうが、文字を取り扱う引出しには、入れる文字の前後にダブルクォーテンションを付ける決まりになってる。

これは書くまでのこともないだろうが、赤字部分は、ご自分のデータやアイディアを入力頂くことです。また何故プログラムの頭に方に書込んだかといえば、プログラムの進行上の都合にもよるが、比較的に書き直し易いということからだ。

定義をチョット直そうと思っても、何処に書いたか?・・・良くあることです。

さて Turbo Hamlog のQSLカード印刷の印刷定義に、本気で取り組み始めてしまったが、今のところ、印刷しても目に見えるような定義文は出ていないが、次回から登場します。