このブログをご覧頂いているTAKUさんからコメントを頂いて、初めて知りましたが、「第二級アマチュア無線技士への対象拡大」とのことで、総務省がパブリックコメントの募集を始めたとか・・・。
今の方向だと2アマも養成講習会になるようです。

総務省は、昨日(4/23)から意見募集を開始したようで、発表資料は以下URLの掲載されていました。

最初に断わっておくが、当局は「すで上級ライセンスを取っているから、自らの地位を守りたい」だとか、「無線仲間の輪に新参者を加えたくない」などとケチな考え方は一切持っていない。

四級に養成講習会制度が導入され、講習時間が短縮され、「赤ん坊でも取れる」と揶揄されながら、なし崩しに三級にも養成講習会が導入された。

4級で法規6時間、工学4時間、修了試験1時間。4アマを持っている人が受ける3級短縮コースは法規4時間、工学2時間、試験1時間。
今はなくなってしまったが、3級の電気通信術は何と2時間ポッキリ。

いくら聡明な人でも、こんな短時間でアマチュア無線業務が解る訳がないだろう!

以前にも書いたが養成講習会で免許を手にした人の中には、電波法などのルールやマナーを守って、国家試験で免許証を取得した人以上に、積極的に活動をしている人も、当局の知る限り大勢いる。

その一方で、本来身についているはずの「マナーやルールなど無関係」と云った輩もはなはだ横行しているのも事実だろう。

本来、受講者一人ひとりに無線工学と電波法規を理解させてこそ、養成講習会の意義があるのだろうが、短時間でそのような内容が身に付くとは到底考えられない。
また講習会の中では、講習内容より「無線機を買うなら紹介します」「これが終了試験に出ますよ」などと、不届きな事を話す講師もいるのだとか・・・?

講師も人の子だから、修了試験で不合格が多いと成績に影響するのか、受講生募集
に協力してもらった販売店への配慮なのか・・・。

少なくとも国家試験を受験する人は、わずか数時間の勉強で合格するはずもない。眠い目をこすって我慢して、知識を詰め込んで受験に挑んでいる。従って、否応なしに無線工学も電波法規も、あらかた身に付いてしまう。

4級はHF10W出力の無線設備、3級は50W出力の無線設備を使う知識が身に付いていなければならないはずですよね。

言い換えれば、養成講習会も「養成」させるだけの充分な時間と適切な指導があれば、「無知蒙昧な振舞いをするアマチュアも出て来ない」と云えよう。
前述の養成講習会で免許を取得したアマチュア局に伺ったところ、「開局してからQSOやアイボールで得られたことが大きい」とのことだった。

自動車の免許と比較すれば良くわかるが、無免許で公道を走る運転手もほとんどいないだろうし、免許を持っていれば誰でも交通標識は知っているし、平気で他人車線に割り込む危険もわかっている。これが免許制度なのでしょう。
第一、私営の自動車学校であっても、「自動車買うなら紹介します」などと言う話しを当局は聞いたことがない。

こんな安易な発想で、出力50Wの3級もそうだが、出力200Wの無線設備を使える2級まで養成講習会とかで粗製乱造されては、たまったものではない。それなりの工学知識を持たない局が高出力機を使うと、インターフェアも急増することは目に見えている。

サイレント・マジョリティで「我関せず」も良いが、インターフェアが出れば同じハムであるあなたが疑われる結果になりますよね。

大田区ではかなり有名な話で、総務省の「無線局等情報検索」を見ると出力10Wながら、区内全域にスプラッタを撒き散らしているOMさんがいる。電話級(現在は4級)の知識で高出力機?を使っているとしたら、うなずける話です。無論この局は養成講習会ができる遥か以前の開局です。

また地球の裏側まで軽々と飛んでいく電波を使うからには、国際人としてのルールやマナーを時間をかけて身に付けなければ、「日本人の恥さらし」になりかねない。
・・・と云いながら、今でも大御所のOMさんでも少数のおかしい人はいますが、まあ程々にして頂きたいものです。

14/21/28MHzで、何処かの国の運転手同士が傍若無人に無線を使っているのを聞けば、その国自体の品格を感じてしまうでしょう

散々、連盟とそのお伴の団体も、メーカーも、販売店も、業界誌も、今まで繰り返してきた失策を解っているはずなのに、まだ懲りないのでしょうか?

ところで、総務省が発表している「第二級アマチュア無線技士に拡大することの見直し案」は以下PDFをご覧ください。

またパブリックコメントの公募要領は下記URLのPDFで見ることができます。

すでに既成事実なのかもしれないが、電子メールで気軽に意見を出せます。この際だから、普段の心優しきサイレント・マジョリティから、パブリックコメントを出ててみませんか?

E-mail:radio_operator_atmark_ml.soumu.go.jp 
※スパムメール対策のため、「@」を「_atmark_」として表示しております。送信の際には、「@」に変更してください。

締め切りは、5月23日(金)午後5時必着だそうです。当局もエラそうなことを言えるほどの所業ではないが、今回はひとこと言わないと腹の虫が治まらない。


総務省の見直し案にある「eラーニングによる養成課程」について、触れてなかったので、後日、別ページに記載します。
(2014-04-24追記)