DX'erのOMさん達の話を聞いていると、バンド・コンディションの話題で「Sunspot Number」が出てくる。その日の「太陽黒点」の数を表すようだ。

当局は「にわか仕込み」で、このリストコンテストのリストにチャッカリSWC宇宙天気情報センターDesktopViewerを貼り付けてある。この画像を見ていて、「確かに太陽黒点の数とコンディションは深い関係」があるように思えました。

SWCの中にある「太陽黒点情報」を見ると、そのことがうなずける。下表はこの10日間の「黒点数」と「F10.7」の数値だそうだ。

最近10日間の観測値
データ日: 20140414 (UT) ?NOAA/SWPC
 
年月日(UT) 黒点数 F10.7
2014年04月04日 174 157
2014年04月05日 172 142
2014年04月06日 127 141
2014年04月07日 106 140
2014年04月08日 94 132
2014年04月09日 95 131
2014年04月10日 78 137
2014年04月11日 83 138
2014年04月12日 74 136
2014年04月13日 95 137

4月10日あたりから、21/28MHzのバンドコンディションが「イマイチ」と感じた様子と符合している。

ところで「F10.7」とは、SWCの説明に次のように書かれていた。

F10.7というのは、波長が10.7センチメートル(周波数が2.8GHz)の 太陽電波の強度で、太陽黒点相対数と同様に太陽活動を表す値として よく使われています。太陽黒点相対数とF10.7の値の間には、 正のよい相関があります。

何故2.8GHzなのか?わからないが、「Radio Flux 10.7cm」と云うようで、太陽から出ている電波の強さで、「黒点数が増えると電波も強くなる」という関係にあるのかな?
太陽から放射されるX線や紫外線の量が増えると「デリンジャー現象が起こる」ようだが、このことと関係あり・・・かな?

さてもう少しロングスパンで見てみると、下表のようになる。

最近12ヶ月の観測値(月平均値) 
データ日: 20140415 (UT) ?SIDC

年月(UT) 黒点数 F10.7
2013年04月 72.4 125.0
2013年05月 78.7 131.3
2013年06月 52.5 110.2
2013年07月 57.0 115.6
2013年08月 66.0 114.7
2013年09月 37.0 102.7
2013年10月 85.6 132.3
2013年11月 77.6 148.4
2013年12月 90.3 147.7
2014年01月 82.0 158.6
2014年02月 102.8 170.3
2014年03月 92.2 149.9

これは確かにうなづける! 黒点数が年末からコンディションが上がってきて今年の2月がピークになっている。当局も2~3月では、アフリカもできたし、苦手だったイタリア、UK、スペインなども楽につながった。

SWCの中にある「太陽黒点情報」には、今後の予想が載っているので、今シーズンを占ってみることにした。

今後12ヶ月の黒点数の予測値 
データ日: 20140415 (UT) ?SIDC

年月(UT) 黒点数 F10.7
2014年04月 78
2014年05月 77 140.8
2014年06月 76 139.1
2014年07月 75 136.7
2014年08月 74 133.4
2014年09月 73 130.2
2014年10月 72 128.4
2014年11月 71 127.4
2014年12月 70 126.0
2015年01月 68 124.6
2015年02月 67 123.2
2015年03月 66 121.7

SWCは公的機関なので、数値を控えめの発表しているのか、この先1年間は現在(4月中旬)のバンドコンディションが続くのだろうか?
まあ自然現象が相手だから、「右肩下がりの無難な数値を発表している」とも言えるかも知れないが・・・。
また、これは1ヶ月間の平均値だから、月内でも上がったり下がったりするのだろう・・・と良い方に想像する。

実際に、日本でアマチュア無線が再開された時期からの黒点数をまとめてみると、2文字コールのOMさんが口にする「サイクル19」は、極大月平均で200を超えたことがわかった。(観測史上最大値)

太陽活動周期と黒点数(月平均)

周期 期間 開始年月 終了年月 極大年月 極大 極小
第19太陽周期 10.5年 1954年04月 1964年10月 1958年03月 201.3 9.6
第20太陽周期 11.7年 1964年10月 1976年06月 1968年11月 110.6 12.2
第21太陽周期 10.3年 1976年06月 1986年09月 1979年12月 164.5 12.3
第22太陽周期 9.7年 1986年09月 1996年05月 1989年07月 158.5 8.0
第23太陽周期 12.6年 1996年05月 2008年12月 2000年03月 120.8 1.7
第24太陽周期   2008年12月        

当局が、最初に開局したのはサイクル20でしたが、DXコンディションの良かったサイクル21を経験することできました。ただし、21がピークの時期は2mSSB機を車に積んで遊んでいました。

さてサイクル24は、2008年に始まったようだが、前期の極小1.7で始まっている訳だから、OMさん達が「近所の国しかつながらなかった」と云うのもうなずける。
今のところ月平均の極大値が前回の120を超えていないので、これから先、何処まで伸びるのか・・・・?

三鷹天文台の学者さんとお知り合いのOMさんによると、「ツインピーク説」があるようで、今年と来年は大いに期待したいところです。