433MHzの呼出周波数で、半月間以上に渡って無変調キャリアを出し続けていた無線局のために、周辺のアマチュア局が多大な迷惑を受けていました。
 
無変調キャリアを出していたのはアマチュア無線局で、本人は「無線機の耐久試験を行っていた」とのことであったが、同じアマチュアが聞けばあまりにも「バカげた言い逃れ」としか取れない。
 
関東総合通信局から、探査車両で信号を傍受記録する一方で、文書または電話で、本人にやめるように説得して頂いていたが、一向に止める気配がない。東京地区の総通ご担当が、やむなく日曜日に直接本人と接触して「案内処理」と云う指導を行ったということでした。
 
これで止むかと思いきや・・・自分を正当化するためか?・・・わざわざ438MHz周辺にQSYして、その後しばらく出し続けていました。
関東総通も取りあえずアマチュア局同士の交信に支障が出ないものと判断して、一件落着となりました。
 
無論、再び同じことを繰り返すようであれば、すでに証拠も積み上げていられるので、総通のキビシイ処分が待っているだろう。
 
当局も初めて知ったことだが、今回のようなアマチュア局が同じアマチュア局に迷惑をかける行為について、総合通信局が動くことはないのでは・・・と思っていたが、周囲に影響が大きく明らかに電波法に違反している場合には、対応していただけることが解りました。
 
もう一つ解ったことは、他の役所と同じように土日など休日の活動はないと思っていたが、土日も地道に監視活動していることを知りました。ご苦労様です。
 
アマチュア局自体も、ハンディー機の性能が向上し、円ループアンテナなど指向性の鋭いアンテナが手軽に使えるようになったおかげで、違法運用局の特定がしやすくなった。昔とは格段の精度で絞り込み、更にアッテネータを使えば簡単に数軒の範囲に絞れ、完全に特定できることが解りました。
 
毎日サンデーのお父さんが増えているので、散歩がてらに違法局のフォックスハンティングも良い運動かも知れません。妨害電波はすぐに見つかりますよ。
 
ただし直接接触したり、自ら解決しようなどと義勇精神を発揮すると、思わぬトラブルに巻き込まれますので、各地方の総合通信局に相談するのが良いと思います。当局がお世話になったのは、関東総合通信局電波監理部監視第一課でした。
被害の大きさや違法性を判断して、対策を考えて頂けることでしょう。
 
また違法無線局で、何らかの被害が発生している場合は、「法の番人」である司法警察官(お巡りさん)に被害を訴えるのも良い方法だと思います。
知り合いのOMさんは、無変調信号を聞いて「アマチュア局が送信状態にしたまま倒れたのでは・・・」と心配になって、警察官とお宅を訪問したとか・・・。
 
アマチュア局は、災害発生時に非常通信を行うことも度々ある。その際、使われる呼出周波数の通信妨害は、重大な犯罪であり、当の本人はマスコミのエジキにもなりかねない。
 
今回、関東総通に連絡する前にJARL会員課技術部に電話したが、「自分で第8条報告を出して解決するように」と繰り返し言われただけでした。
普段からお世話になっている総合通信局に遠慮、気兼ねしているせいか、まったく「JARL職員はどっちを見て仕事しているか?」と言いたくなりました。