当局は、デスクにいるときはHF帯と430MHzを聞くともなく聞いている。430MHzFMは、こちらの手が空いているときにローカル局が出てくるのを待っているためだ。
 
俗に言う「メイン・チャンネル」は、朝から晩まで良く出ている。業務無線紛いの連中も、空きチャンネルの連絡で「上から」「下から」などと言いいながら良く使う。事務所と思しき女性が日に何度も、交信周波数を指定するのもメイン・チャンネルなのだ。
 
おそらく二波同時の操作間違えなのだろうが、メインで突然「右車線はマル!」、「第2ゲートはマル!」などと始めたり、同じく間違えて?スタンバイしたまま(無変調)で、携帯で話す声が聞こえたり、大型車のクラクションが聞こえたり、ホントウにぎやかです。
 
こうした中で、空いた時間にCQを出すアマチュア無線局もいます。自局のQTHとQSY指定をして別の周波数に移動する。ところが中々相手がいないときは、このCQ呼出しを何度も行うことがある。
 
昨夕のことだったが、何時もと同様にCQを出している局が呼出しを終えると、コールサインも言わず、「誰も聞いてないよ」というヤジが聞こえてきた。しばらく聞いているとCQを出すたびに、面白がって「誰も聞いてないよ」を繰り返す。
 
「オマエが聞いてるだろう」と呟きながら少し考えてみると、このヤジは「アマチュア無線そのものを否定していることなのだ」と云うことに気が付いて、腹立たしく思えた。
 
アマチュア局は、各々設置した環境も違い、リグ、アンテナ、付加装置など設備の能力も異なる。従って、DXと言っても基準は、その局、その局によって大きく異なるものだ。CQを出すことで、自局の設備能力を知って設備の改善に活かしたり、年に数回しか発生しないラジオダクトなどの伝搬現象を待っているのかも知れない。
 
かつては多くの先人が、誰が聞いてるとも解らないにも関わらず、延々とCQを出し続けて短波の長距離伝搬を発見したとも聞いている。
 
言わば、アマチュア業務の「本道」なのだ。これを心無くヤジるとは、恥知らずも甚だしい。ヤジっている方がアマチュア無線局だとは思いたくもない。
 
CQを出す局は、業務無線に占領されつつある430MHz帯を、「アクティビティを上げることで守ろうとしている」とも言えますよね。
 
当局も、430MHzFMでCQを聞いても、わざわざ応答することはほとんどないのだが、タヌキワッチを少し反省しよう・・・と思った出来事でした。
 
再開当初は、430MHzでも自局の電波が気になってCQに応答してレポートをもらったり、同じCQでもHF帯のCWだったら躊躇なく応答するだろう。
 
無礼千万なヤジに、「初心に帰れ」を思い起こさせられました。