今回はコモンモード電流を検出するセンサを2個にして観測してみます。シャック内の構成は、次の図の通りです。この図は、ケース設計などで長年愛用している鍋CADを使っていますが、懲りすぎてフィルタの試験よりだいぶ時間をかけてしまいました。
 
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トロイダルコアFT240-43にRG-58C/U(3D-2Vの予定だったが)を16ターン巻いてコモンモードフィルタ(CMF)を作りました。このCMFをIC-7200Mのアンテナ端子につなぎ、反対側をアンテナから来た5D-2Vにつなぎました。
リグからの同軸は、アンテナ切替器で7MHzホイップとディスコーンにつながります。今回の測定では7MHzホイップを使用しています。
 
検出センサはアンテナ端子の手前に取り付けて、オシロスコープのチャンネル1につないで、もう一つのセンサをCMFを通過する手前に入れてみました。
 
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フィルタなしで測定した時の条件を変えないように、オシロスコープのレンジは、水平50μsec/cm、垂直0.5V/cmに固定してあります。ノイズはトリガーが不安定ながらロックしますので、相変わらず規則性のノイズ成分(約57KHz)が多いのでしょう。
 
チャンネル1(ブラウン管の上)は、フィルタを入れる前には、約2.4Vp-pあった振幅が、おおよそ0.2Vp-pまで見事に落ちています。
チャンネル2(ブラウン管の下)は、フィルタを通過する手前ですが、こちらも半分に落ちて、約1.2Vp-pでした。
 
続いて、フィルタをつけたり外したりしながら7MHzをワッチしてみました。聴感上は、ノイズの間に聞こえてくる局数が明らかに増えて、フィルタなしでは、コールの確認さえできない局が多いですが、コールサインを判定できる局数も増えます。
 
これに意を強くして、大工事?になるアンテナ側へのフィルタ取り付けを、次回から検討を始めます。