12/30m用 ワイヤーダイポール 逆V型

 

【背景】
2022年7月、17m用の逆Vワイヤーはアルミポール使用のバンザイ型(→前回記事)に進化させたので、その残骸を転用して未だアンテナが無くQRV出来ない30/12m用に改造してしまおうという取組です。

 

【材料】

 

・短縮コイル(2つ) ヤフオクで3000円くらい

・被覆アルミワイヤーの追加 3mm x 10m / 500円

 

【工作&設置】

工作作業はワイヤーの長さでカットする程度、いきなり設置作業です。コイルに付いていた解説書に従って長さを決めます、図面より少し長めからスタートすること、折り返し部分を固定するインシュロックは屋外用のものを使用しないと劣化するので注意、とのアドバイスを販売されている方から頂きました。

【マッチング調整】

仮組みの状態ではSWRが測定不能の無限大、かなり大きくずれている模様です。リグに内蔵のATUが動作してくれない状態で、外付けATU(屋内設置のリグ直結タイプ)を入れて何とか電波が出せる状態。共振点は明らかにバンド外にあって、どちらにどの程度ずれているのか、リグからの送信だけでは測定困難。

 

そこで以前から気になっていたNanoVNA(H4)を奮発購入(12,000円くらい)、初めて使うのでキャリブレーションの方法からWEBの記事を参考に(便利になりました)、メニュー階層を把握するのに少し慣れが必要ですがこれはコスパ最高の1台です。当初10.3と27Mhz付近にあった共振点を目的の周波数になんとか近づける事に成功しました。ここで問題が1つ、12mでは1.07まで下がるSWRが、10mでは3付近から下がりません。それでもリグのATUが動作するレベルになり、電波は南米までしっかり飛ぶことを確認しました。

(黄色のラインがSWR、ボトムが1.0で1目盛0.5)

 

【下がらないSWRとの闘い】

10mバンドのSWRの最良点が3付近にあって、これをどうしたら下げる事ができるのか色々とググってみました。状況から見ると、インピーダンスは低過ぎでこれを50Ω付近まで上げる事が必要だと分かりました。角度や地上高を動かすのは厳しい環境、ガンママッチングを入れるかぁ...などと見ていると素晴らしい選択肢を発見、左右のエレメント長をアンバランスにする、というもの。これなら簡単に出来そうと考え実践です。調整の結果何とか2以下には出来たみたいで、いったんこれで運用継続とします。

 


前回UPと同じ写真ですが、バンザイダイポールのステー兼用として逆Vが稼働しています。

 

2022.8
de JG1TFC