障害者雇用促進法(「障害者の雇用の促進に関する法律」)は、その第1条に掲げられているように、障害者の職業的自立を促進し、障害者の職業の安定を図ることを目的としている。制定の当初(昭和35年)は努力規定だったものが、やがて「法定雇用率制度/雇用納付金制度」等の導入とともに義務規定となり、最近の改正では「在宅就業障害者に対する支援」「精神障害者に対する雇用率制度の適用」などが追加された。
この法律は、ほぼ毎年のように改正されている。今回の改正案がこれまでの流れと少し異なるのは、話が、国の「成長力底上げ戦略」と結び付けて語られるところにある。以下、「成長力底上げ戦略」「現在の法定雇用率/雇用納付金制度」「今回改正案(中小企業への適用拡大)」の順に概要を述べる。
この戦略は今から約1年半前(平成19年2月)、前内閣の時代に官房長官を主査として、内閣府・財務省・文部科学省・厚生労働省・経済産業省・中小企業庁をメンバーとする合同チームにより策定された。その後、各種状況の変化を受けて、戦略の発想部分からいくつかの見直しが行われているようで、その意義は当時に比べると限定的なものとなってきた印象を受ける。