【覆輪(ふくりん)留め=Bezel Setting】


宝石のガードル部分をぐるりと地金で取り囲んだ留め方。

伏せ込みともいいますが、覆輪(ふくりん)と呼ばれるのは、

戦国時代の甲冑や鞍などの縁を赤銅や金でくるんだ(ふりどった)ことを覆輪と呼び、

形状が似ていることから覆輪留めと名付けられたそうです。

爪留めに比べてひっかかりがなくシンプルなラインを表現でき、

石がデザインに溶け込んだイメージにもなります。

またもしお手持ちのルースのガードルにちょっとしたかけなどがあったら、

隠しやすいということと、保護することにもなります。

また宝石にかかる部分を少なくしつつ地金の幅をとると全体が大きく見せることもできます。

スタイリッシュありつつ、シンプルにもできたり、よく登場する留め方で私も好きです。


GSTVでよくワイヤーセッティングと呼ぶジュエリーがあります。

正面から見るとベゼルセッティングと同じなのですが、

宝石をのせる石座がありません。


これは一例ですが、石を載せるこういったものが石座があります。


一粒ネックレスを横から見ると、地金があります。

この地金が石座になっています。

図にするとこんな感じですね。



ダイヤモンドのガードル部分だけに地金を巻きます。

すると光が前後ろすべてから受けることができるので、

美しい宝石だとより輝きます。

煌めきの強い宝石に施すと美しさが倍増しますね。

地金も少なくてすみますからコストも嬉しい。

ただその分カットフォルムも美しくないといけないですし、

キューレットが肌に当たることは避けたいですから、

デザインするアイテムは選ぶ方が良いでしょう。

ただ職人さんは、石座なく小さな宝石を地金で一つ一つ巻いていくのは高い技術が必要です。