1901年~1910年、イギリス・エドワード7世が統治した時代。

この頃のヨーロッパはアール・ヌーヴォー。

同時に流行したのがエドワーディアンスタイルで、

プラチナとダイヤモンドを用いたひと言で言うと「白いジュエリー」。

端正で気品をたたえたジュエリーは、ヨーロッパの王侯貴族や社交界に広がりました。

大振りで左右対称のデザイン、

ピアーシング(プラチナの板を糸鋸で切り抜いて透かした細工)や

ミルグレイン、レース状や格子状などプラチナだからできた細工技法が生み出されました。

大型なデザインなのに、軽量でしなやかなところも特徴といえるでしょう。

伝統的な様式は、ロココ時代から続いたアートに続くもの。

ルイ14世から続くガーランドスタイルも、

加工技術によりエドワーディアンスタイルにプラスされ、

進化したといえるのかもしれません。

ティアラやロングネックレス、ブローチや首輪状の高さのあるドックネックレス、

幅広ブレスレットなど、貴婦人が正装したときに使えるようなものが中心でした。

まさに現在のジュエリーの多くのデザインや技術が生まれた時代ともいえるのかもしれません。

ですが、第一次世界大戦後、貴族階級が滅ぶにつれ必要とされなくなりました。

現代は、アンティークで見られるような大振りデザインは

ハリウッド女優がレッドカーペットで身につけたり。

しかしデザインエッセンスや細工技法のエッセンスは、

ちまたの多くのジュエリーに生かされているように思います。

時代とともに、ジュエリーの活用スタイルも変化していきます。



さてエドワーディアンスタイルの時代となったエドワード7世。

王位を継いだのは59歳の時。

前女王ヴィクトリアの時代は皇太子として、

晩年はヨーロッパの社交界、ファッション界をリードする存在でした。

また優れた外交センスで、

英仏協商や英露協商を成功させ「ピース・メーカー」と称されていたそうです。

妻のアレキサンドラも類い希無い美貌とスタイルの持ち主。

首に傷があったことから、ドッグネックレスが誕生したともいわれています。

華やかな時代のファッションリーダーであり、

貴族スタイルの象徴ともいえるのでしょう。


ジュエリー史、面白い。

勉強しましょう


そうそう、今日は

久しぶりにグレッグ・アーウィンさんと17時~OAです。

モチーフジュエリーきっと出てくるでしょう…楽しみ

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