本日は最近読んだ本の紹介です。
池上彰先生のロングセラー「伝える力」の第2弾です。
伝える力2 (PHPビジネス新書)/池上彰
¥840
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第1作の方ももちろん読んだのですが,

こちらの方はどちらかと言うと具体的に分かりやすさを説いてます。


ただ,意外だったのは,

けっこうあのしゃべり方は伝わらない,

といったように,

実際の有名人のスピーチなどを引き合いに出して批判しているところです。


そして,この本は最近の時事ネタが豊富に含まれているので,

読むなら早い方がいいと思います。

でないと野田総理のこととか忘れちゃう可能性がある。


池上先生は野田総理は長く続くんじゃないかと言ってますが。



この本で僕が印象に残ったのは2つです。


1つは,教科書について。

池上先生は教科書は事実の羅列で全然おもしろくない,と。

もっと分かりやすくいろんなことを含めたら,

勉強が好きになるんじゃないかと言っています。


同時に,某有名歴史出版社の教科書を批判しています。

実はこの点は非常に共感できるのです。

僕が前に自分の勉強の為に,

大久保にある第一教科書という教科書の本屋さんに行った時,

断トツでその出版社の教科書が分かりづらかったんです。


僕の高校でもその有名出版社の教科書が使われていました。

他の出版社の教科書は見たことすらなかったんだよね。

どうやら,その出版社の教科書は,

字がいっぱい入ってるから受験でも漏れがないとのこと。

それだけの理由で採用されてるんだって。


そして,分かりやすい教科書では先生たちが存在意義がなくなってしまい,

困ってしまうのだそう。

まぁ,これは僕も教育実習や塾の講師をやってて思ったことだったけど。

だけど,どんな分かりやすい教科書を作ったところで,

分からない人にとっては分からないんだよね。



もう1つは国語の入試問題について。

池上先生は,自分の文章が入試で使われた時,

「入試問題に使われるほどわかりにく文章なのか」と落ち込んだそうです。


なるほど。

分かりやすい文章なら読解問題にならないもんね。


そして,「筆者が言いたいことを述べよ。」という問題では,

選択肢に答えがなかったとか・・・。


僕たちが予備校で勉強していた国語ってその程度だったんだね。

非常に残念でした。


また教育について考える課題ができましたね。