今日は,最近考えている理科・社会の授業について述べます。
僕が塾で理科を担当していた時には,ひたすらテキストを分かりやすく教え,
その項目に関する問題を演習→解説という感じで授業を進めていました。
暗記については,生徒に復習することを義務付け,
次の週の授業の最初に復習確認テストで最も大事な項目のみを覚えさせていました。
その項目ができなかったら,その項目を文章や表で丸々5回書かせることを宿題に。
しかしこれでは,その項目しか覚えることができません。
毎週55分のみの授業だった為,板書を中心とした「分かりやすい授業」をしていました。
生徒の評判は良かったものの,実際にはこれでは成績は伸びなかったのではないかと思います。
板書なんてしなくても,板書すべき事項を全てコピーで配布し,
あとは暗記の時間に費やせばよかったな,と思います。
最近,会社の研修でも暗記について勉強会を開催していますが,
けっこう評判のいい勉強法として称賛されています。
まだ1回しかやってませんが,今後続けていこうと思っています。
そもそものヒントは,自分が担当していた理科のテスト対策の授業だったんだよね。
僕の理科のテスト対策の授業では,
教科書対応の問題集を1ページにつき何分かやって答え合わせもやって覚え,
その後に同じページのコピーを渡し,ちゃんと全問解けるかな?と確認するもの。
その時に1問でもできない問題があれば,同じ問題を再びやり,
全問できた人は次のページに移れるというものです。
今会社でやってるのは,A4の紙1枚を渡し,
その内容を3分間で暗記します。
次にその暗記すべき内容を穴埋め形式にしたA4の紙を渡し,
3分間で穴埋めします。
1分間で答え合わせをし,できたら次へ,できなかったら同じのをもう1回。
穴埋め用の問題は,1つの暗記用紙に対して複数用意しておきます。
社会であれば,1ページや1つの項目についてやるといいのではないかと思います。
例を挙げます。
[教科書の文章](抜粋)
これを機に,清と日本は朝鮮に出兵し,8月に日清戦争が始まりました。戦いは優勢な軍事力をもつ日本の勝利となり,1895年(明治28)年4月,下関条約が結ばれました。この条約では清が,(1)朝鮮の独立を認め,(2)遼東半島・台湾・澎湖諸島を日本にゆずりわたし,(3)賠償金2億両(当時の日本円で約3億1000万円)を支払うことなどが決められました。
[問題1]
これを機に,清と日本は朝鮮に出兵し,8月に( )が始まりました。戦いは優勢な軍事力をもつ( )の勝利となり,1895年(明治28)年4月,( )が結ばれました。この条約では清が,(1)( )の独立を認め,(2)( )・( )・( )を日本にゆずりわたし,(3)賠償金2億両(当時の日本円で約3億1000万円)を支払うことなどが決められました。
[問題2]
これを機に,( )と( )は朝鮮に出兵し,8月に日清戦争が始まりました。戦いは( )をもつ日本の勝利となり,( )年( )年4月,下関条約が結ばれました。この条約では清が,(1)( )を認め,(2)遼東半島・台湾・澎湖諸島を( ),(3)( )(当時の日本円で約3億1000万円)を支払うことなどが決められました。
これを機に,( )と( )は朝鮮に出兵し,8月に日清戦争が始まりました。戦いは( )をもつ日本の勝利となり,( )年( )年4月,下関条約が結ばれました。この条約では清が,(1)( )を認め,(2)遼東半島・台湾・澎湖諸島を( ),(3)( )(当時の日本円で約3億1000万円)を支払うことなどが決められました。
のような感じです。
ここでは問題を2種類用意しましたが,
問題はもっとたくさんあってもいいかもしれません。
会社でやってる勉強会では4種類ずつ用意してます。
世の中にある問題集では,暗記すべき部分が1通りでの穴埋め形式にはなっていますが,
それではホントにその穴埋め部分しか覚えられないのではないかと思うんですよね。
こうやって,テストに出ない部分も含めて覚えることで,
全体を見ることができるのではないかと思います。
夏期講習や冬期講習の折には通常の授業でやった上の問題をもう1度やることで,
記憶を定着させることができるかと。
確かにね,これでは自分で勉強する力は身につかないかもしれませんが,
成績を伸ばすことは実現するかと思います。
どうでしょう?