昨日の記事 「新型コロナ通信(39)- いよいよこれからが本番(2回目の冬超え)です(2)」 の続きです。

 

6.行動様式(行動原則)

 

では、コロナの感染や重症化を防ぐためには、どのような行動様式もしくは行動原則を取ったら良いのでしょうか。

 

やはり大事なことは、昔から言われていること。①定期的な部屋の空気の入れ替え(換気)と、②石鹸による手洗いうがい、③対面時のマスク着用(同居家庭であっても)を心掛けて下さい。

そして手を触れやすい場所(トイレその他のドアノブ、洗面所、スマホや電話の受話器、パソコン、手摺りなど)や床を清潔に保つこと。つまりは ④ 清掃 です。

 

100年前に、自分たちの先祖は 「スペイン風邪」 今でいう 「インフルエンザ」 の世界的な大流行(パンデミック)を経験しました。

当時は、まだ「ウイルス」という存在すらも解明されていませんし、ましてや 「ワクチン」 なども存在しません。今よりも科学レベルが低い状況下でありながら、自分たちの先祖は、経験則から学び、予防に努めてきました。

当然、これらの指針は学校教育にも適用されてきましたが、しかし世界的に見れば、日本の常識は世界の非常識。

マスクの着用効果ひとつをとってしても、世界の医学界では日本の常識は異端視され続けてきました。扁桃腺炎や喉が痛いときに喉に塗る 「ルゴール液(ルゴール試液)」 も今は効果がない。つまりは 「おまじない程度」 というのが定説になっています。

 

しかし果たして本当にそうなのでしょうか。

 

マスクの予防効果について否定的なのは、マスク着用を好まない欧米側の主張であり、マスクの効果を主張するのは日本側の主張でした。この図式は、お互いが自分たちの文化や生活様式を正当化するための議論と言っても良いのかも知れません。

欧米が黄色人種の国である日本に劣るというのは、彼等のプライドが許さない。つまりはそこには差別意識や偏見があるのです。

 

今は「寿司(Sushi)」が世界的にも全盛ですが、一昔前までは少なくとも20年前は 「日本には料理の技術がないから、日本人は生で魚を食べる」 とまで言われていたものです。

生で食べれるかどうか、その目利きには熟練がいりますが、食材を生で食べない人達はそんなことは知りません。

中国などは、料理は全て加熱するのが基本ですので、肉が野菜に触れても気にしません。バッと鍋にいれて火を入れてお仕舞い。(笑)

今では旨味も 「Umami」 という英語になっていますが、海外が日本料理に目覚めたのは、ロバート・デ・ニーロが日本人シェフであるNOBUを連れて成功を収めた。それからと言っても過言ではありません。

 

話が横に逸れてしまいましたが、これは医学界におけるマスク論争でも同じです。

背景が文化的優劣に関わると沽券に関わる。つまりは感情的になり、冷静に論理的な議論が出来ないのです。

 

ですから、「マスクには予防効果はない」 とする医療界の常識も今回の 「コロナ禍」 によって大きく見方が変わりました。

香港で行われたウイルスを含む空気をラットに暴露する実験で、一方はマスクありで、もう一方はラットなしで実験することで、マスクなしの場合の感染確率は例えば70%であるのに対して、マスクを介在させると感染確率が30%に低下するといった具合に、マスク着用に一定の予防効果があることが検証されました。

 

しかし医師には、2つの視点があります。ひとつは公衆衛生的な視点。もうひとつは感染予防の視点です。菌やウイルスの感染リスクに直面する医療関係者にとっては、N95マスクであっても、捕捉率が95%。つまり5%のリスクを内在する「完璧ではないマスク」なのです。

 

そして、この古くから言い伝えられてきた日本の衛生様式は、この 「コロナ禍」 で再度見直され始めています。

 

6.1 個人単位 - マスク、手洗い、うがい

 

まず個人単位の行動規範・行動基準としては、「マスク着用」と、「手洗い」 と 「うがい」 があります。

 

(1) マスク着用効果

 

マスク着用の効果については前述のとおりです。

今更皆さんに説明するまでもありませんが、しかしだからと言ってマスクを過信しないことです。

メッシュが粗ければ、当然菌やウイルスを通します。着けている方が着けていないよりはマシではありますが、100%防ぐことは出来ないけれども、確率論的には予防効果が見られるという代物です。

また最近のマスクは不織布のものであっても、真ん中のフィルタとなっている不織布の質が確認出来ない代物も少なくありません。

まずはきちんとした機能性を備えているもの、そしてきちんと正規の流通ルートを通っているものが望ましいことは、言うまでもありません。

 

(2) 手洗いの効果

 

手洗いはウイルスに限らず、細菌に感染する要因ともなる手指の汚れを落とすことにあります。手指に付着した細菌やウイルスが、間接的に手指を介して、手指が口や鼻、目に触れ、そこから感染発症するということは広く認識されています。


(3) うがいの効果

 

うがいはどうか。実はこれまではあまり自分としては掘り下げてこなかった部分でありますが、現在はその予防可能性をある程度認識しております。

うがいの効果については、自分も 「新型コロナ通信(37)- ポピドンヨードの件」 の記事に書きましたが、ひとつには、大阪府の吉村府知事のポピドンヨード騒動というものがありました。

それと併せて再認識に至ったのは、これは自分の歯医者での経験が元になっています。

ちょうど時期的には、コロナ禍の 「第一波」 そして 「第二波」 にまたがって歯科医に通っていたのですが、今でこそアルコールの消毒薬を待合室に置いたり、アクリルや透明のビニールで受付を覆ったり、検温したり風通しを良くしたりはしているものの、その歯科医院には、新型コロナに神経質になっている様子が全く見られません。アルコールを設置したのもかなり後になってからで、かなり適当。

であるにもかかわらず、平然と日常的に診療を続けているのです。そしてクラスター感染は発生していない。だからこそ今でも営業できているわけです。

これがもし岩手県であれば、まだ誰しも納得するところですが、都内でもそれなりに感染者が増えている地域での話です。

確かに歯科医師や歯科衛生士は、ヘアキャップをし、ゴーグルやサージカルマスクを着用し、ニトリルゴムの手袋をする等、基本的な防護措置は施してはいるものの、しかし口腔という一番ウイルスとの接触が多い現場です。

そんな環境にありながら、実質的に感染者を出している様子が全く見受けられない。

そして何故なんだろうと考えた抜いた挙句に辿り着いた結論は、診察診療の前に必ず「うがい」をさせられることでした。

ポピドンヨードのものではないものでしたが、うがいに一時的にであれ、喉や口腔内に付着しているウイルスを洗い流す効果があるのだとしたら、説明がつきます。

 

一時的にではあれ、喉や口腔内のウイルスを排斥することが可能ならば、新型コロナに絶対感染させたくない、基礎疾患に問題のある人や高齢者などリスクの高い人達と接する場合は、事前にうがいをするだけでも、かなりの予防効果が期待できるのではないか。

 

そして運悪く感染してしまったとしても、一定頻度でうがいをして喉や口腔内のウイルスを排出することが出来るのであれば、排出した方が良いに決まっています。

自分でまた自分の細胞で作り出したウイルスを吸い込んで、患部を広げてしまうよりは、まだ出してしまった方が良い訳です。

家に帰ってきたときに、手を洗うのと併せてうがいをするというのも、習慣化付けるという意味では有効でしょう。

 

ミクロ的に見ると、細胞壁を覆う粘液の層があり、その上にまずウイルスが付着する。そのウイルスがどのように細胞壁にまで到達できるのかは謎ですが、うがいの水やうがい薬のその外側で 「ガラガラ」 と空気と共に拡散されるわけです。

それによってどれだけの洗浄効果が見込まれるのか。それはうがいの仕方や回数・時間にとってまちまちでしょう。

しかしうがいをして例えば喉のいがらっぽさが改善したのであれば、うがいをすることによって何等かの原因となる異物を取り除けたということ。少なくとも知覚で認識できるほどの差異、改善が見られるということです。

 

(つづく)