きっと誰かの目に付くものかも分からないから、心の奥の本当の自分の言葉が書ける気がする。
「思い焦がれて」という言葉がとても好きだ。知っている言葉の中で一番切なくて、一番愛おしくて、一番どうしようもなくて、抗えない。
過去を振り返ることはできても事実を捻じ曲げることは出来なくて、自分の中でどうにか納得させて誤魔化して。
もちろん、苦しい過去や悲しい過去ばかりではないし楽しかった事やとびきり嬉しかったことも誰しも少なからずあるだろう。
そのすべてを要素として含んだ事柄に、初めて「思い焦がれる」ことができる。楽しかったことだけに「思い焦がれる」とはあまり言わないだろうし、悲しかっただけのことに「思い焦がれる」こともない。
例えば昔好きだったあの人に思い焦がれたり、ずっと追いかけていて叶わなかった夢だったりに思い焦がれるのだ。
今の日本はどうしようもなく平和で、生きやすい。街で泥酔して路上で寝ていても、せいぜい財布がなくなる程度だ。
そんな平和な日本に生きている僕たちだからこそ、ほかの国に暮らす人々より感情的で、情緒的に生きやすいのだと思う。
明日生きるか死ぬか、それさえ分からない人が溢れている世界の中で遠い昔に思い焦がれ明日を待つ。これ以上の幸せなんてあるのだろうか。
思い通りにいかないことばかりで、大切な人を例え裏切ってしまったとしても、僕らはどこまでも幸せであり続けられる。
ずっと信じていた道ではない道に進まなければならなくなって、それでもどうしてももがき続けたくて。
あの時見ていた夢を、届きそうで届かなかった夢を。
もう一度なんて無いからこそ、風に舞って散ってしまった悲しさに、ここから僕らが進む未来に、いつまでも僕は思い焦がれていた。
