今回は東急1000系譲渡車シリーズの一つ、伊賀鉄道200系203編成です。

 

パッケージ

伊賀鉄道の旧型車両置き換え用に投入された200系。203F赤帯のAセットと201F忍者電車青色のBセットが同時発売されました。

一部新規パーツが製作され、先に発売された東急1000・1500系の車体を流用した製品となります。

 

商品情報

・2022年6月発売

・1箱4400円

・203-103の2両セット

・動力化用台車枠、アンテナが付属
メーカー推奨パーツ

・動力ユニット TM-06R 18m級動力ユニットA※スペーサーMを使用

・走行パーツ  TT-03R     

・パンタグラフ TOMIX 0238 PG16(菱形・運転台側)

・パンタグラフ TOMIX 0258 PT4811N(下枠交差型・連結面側)  

実車情報

2009年より登場した18m級3扉のオールステンレスカーで、東急線で活躍していた1000系を改造、譲渡された車両です。2両×5編成の10両が在籍しています。

伊賀線で活躍していた860系を置き換えました。ベースとなった1000系が1000形、1000N形と2種類あり、1000形をベースにした車両は中間車から改造され、運転台を設置された車両もあり、編成ごとに外観が異なる車両となります。

レビュー

〇伊賀神戸寄り先頭車 モ203

モ203

伊賀神戸寄りの先頭車モ203です。東急在籍時代はデハ1406として使用されており、東横線で活躍していた1006Fの中間車になります。

運転台を新規設置し、パンタグラフは連結面側に1基増設され、運賃箱の設置や他社廃車発生品のクロスシートなどを設置しています。

 

正面

車番(203)、ワンマン表記、行先(上野市)が印刷済み。

1000系初の運転台新設車両となり、デザインは先に改造された長野電鉄8500系T6編成や秩父鉄道7002Fを踏襲したデザインとなり、ヘッドライトは8000系列由来の丸型のシールドビームとなり、下側のライトユニットは近鉄シリーズ21に採用された標識灯が採用されています。どちらもクリアレンズが入っています。

行き先表示器は表示器の面積より窓が大きくなり、雨どいも露出するデザインとなっています。

当初は名泗コンサルタントの広告車両として全周ラッピングが施されていましたが、現在は契約が終了し、東急時代の赤帯に戻されています。

 

側面

車番、車外スピーカーが印刷済み。

側面行き先表示器は使用されていないため塗りつぶされています。実車は鉄板でおおわれているのでこだわる方はプラ板を1枚貼るといいと思います。

床下機器は既存製品の7700系などと変わらないタイプとなります。

 

新設運転台部分

新設運転台部分は他の新設運転台改造車両同様、乗務員室扉周りはフラットなステンレス外板に貼り替えられており、ドア間には赤帯が回ります。細かいところでは乗務員扉上に車側灯撤去部分に蓋がモールド表現されています。

 

妻面

妻面は配管あり扉なし。向かって左側の妻面窓は日比谷線乗り入れ時使用していた運行番号表示用のレスポンスブロックが設置されており、使用休止後に撤去されましたがその名残で窓が2段窓になっています。

 

屋根

クーラーは別パーツになります。SRアンテナはユーザー取り付け部品となります。

増設パンタ周り、増設パンタ~既存パンタへの引き通し配管などがモールドで追加されています。クーラーは取り外し可能。

モ201と違い、配管の引き回しが海山逆になっています。

 

上:既設パンタ 下:増設パンタ

パンタグラフは201、202、204Fが運転台側に下枠交差型、連結面側に菱形が設置され、203Fが運転台側が菱形、連結面側が下枠交差型、205Fが両方とも菱形が設置されています。

 

〇伊賀上野寄り先頭車 ク103

ク103

伊賀上野寄り先頭車のク103です。元は1000系クハ1106になります。通常の1000系と同じ顔の車両となります。

 

正面

車番が103に変更されました。運行番号と種別表示部はグレーで塗装されています。また、テールライトも赤で塗装されています。白スカートになっていますが、東急時代を彷彿とさせる姿となりました。

 

正面の比較

窓周りや行き先表示器周りを黒く塗れば新設運転台側ももう少しカッコよくなったんでしょうね。

 

側面

表記類は車番を除き203と同じ。床下機器はSIVやCPが取り付けられています。

 

妻面

妻面は配管なし・扉ありとなります。

 

 

屋根

SRアンテナはユーザー取り付けパーツとなります。

 

1編成導入

201Fと同時に購入しました。当時の1000系譲渡車は上田電鉄のみで、新設運転台工事を行ったのは伊賀鉄道に譲渡されたもののみとなりました。

後年上田電鉄(6000系)、福島交通(1000系)、一畑電車(1000系)として譲渡された各車両は3社共通の前面デザインが採用され、ライトユニットが表示器脇の高いところに設置され、窓が上方向に大きくなりました。

残すは3種類。来年以降発売されることを期待しましょう。