今回は東京メトロ限定の鉄コレから、千代田線北綾瀬支線で活躍していた6000系試作車(ハイフン車)です。

 

パッケージ

東京メトロ千代田線北綾瀬支線で活躍し、現在は新木場CRの訓練車として使われている車両が製品化です。

 

商品情報

・東京メトロ限定品
・2018年12月発売
・1箱3両セット(綾瀬寄りから6000-1・6000-2・6000-3)
・基本1箱5000円
・ユーザー取り付けパーツおよびステッカー類は無し
・台車枠は製品に付属せず、別売の動力ユニットにも対応台車枠なし(製品の台車をカットして使った方がいい)

メーカー推奨パーツ

・動力ユニット TM-14(20m級A2)
・走行パーツ TT-04R
・パンタグラフ TOMIX 0238 PG16

レビュー

〇綾瀬寄り先頭車6000-1

6000-1号車

綾瀬寄り先頭車の6000-1号車です。CM1車でパンタグラフを搭載。

1968年に6000系1次試作車として登場したときは6001号車を名乗っており、1969年に登場した2次試作車の6011Fが1970年に中間車の増結・量産化改造を行った際に6101Fに改番した際にこちらも同じ車番が存在するために6000-1以降の-(ハイフン型)と呼ばれる番号に改番されました。

世界初のサイリスタチョッパ制御方式を採用した車両で、20m級のアルミ車体で製造されました。

各車で搭載機器のメーカーが異なり、6001(6000-1)は三菱製のチョッパ、6002(6000-2)は超多段式の抵抗制御、6003(6000-3)は日立製のチョッパ制御装置を搭載し、比較試験を行いました。

また、当時では新しい回生ブレーキシステムや珍しい種類のワンハンドルマスコン、全周を覆うスカートなどが設置され、編成で試験を行っていました。

 

正面

営団5000系のように四角い切妻型、中央に貫通扉を設置したのではなく、非常用貫通扉を車掌台側に移動した左右非対称のデザイン、運転台の窓を大型化して表示機類を窓内に収め、前照灯周りにラインカラーを入れ、横から見ると傾斜が付いたくの字のデザインという当時の電車では斬新なデザインが採用された車両となっています。量産型はもっと傾斜がきつくなっているようです。

後年前面に帯が全部回るようになりました。

製品では末期の姿で前面に帯が回るようになっています。この帯は別パーツとなっており、取り外しが可能になっています。

前照灯、尾灯はクリアーパーツで車番、ワンマン表記、ハートMマークが印刷され、窓の後ろには行き先表示と運行番号が印刷されています。

窓のHゴム、ワイパーは塗装済み。車番プレートはモールド済みとなっています。連結器周りのステップパーツも再現されています。

 

運転台

運転台と客室を仕切るパーツが付属し、若草色で塗装されています。このためか動力ユニットを搭載するときは中間車にするように設定されています。

帯パーツは個体差があるのか私の持っている奴は端が浮き気味。

 

側面

側面は銀色で塗装され、帯が印刷されています。

社紋、車番、ホームがある側にのみワンマン表記が印刷されています。元々方向幕が車体中央側に設置されていて、北綾瀬支線固定になった時に撤去されています。枠のHゴム部分はグレーで塗装されています。

側面の窓は2段式、ドア窓は小型です。

登場当初は騒音対策で床下全周にスカートがついていましたが保守の面で前面のみを残して撤去されましたが、前面も後年撤去。

東西線での試験を終えた後に綾瀬検車区に転属、CS-ATCの搭載、6000-1号車の電装解除、試験のチョッパ制御装置を取り外して抵抗制御の2M1T化、車番変更が施されました。

1973年に有楽町線用の7000系に使う予定のAVF式チョッパ制御装置の試験や、1978年に日立製のVVVFインバータ装置を搭載して試験が行われました。実車にVVVFインバータを搭載しての試験、走行は日本で初だそうです。

 

妻面

当初はキノコ型の貫通面で、座席のひじ掛け部分以外は大きく切りかかれていて隣の車両をよく見渡せるようになっていましたが、後年火災対策で蓋をされ、幅狭の貫通路となりました。

貫通路周りの塞いだ部分はモールドで表現され、機器箱が貫通路脇に、配管がモールド表現されています。

 

屋根

屋根は非冷房車を冷房車に改造したため、車両中央には集中型クーラーが別パーツで搭載されています。

ベンチレーターはふさがれ、四角いモールドで表現されています。パンタ側はヒューズ箱が別パーツとなっています。

 

パンタ周り

配管、ランボードがモールドで表現されています。

 

〇中間車6000-2

6000-2号車

中間車6000-2号車です。登場当初は6002号車でした。

M2社で超多段制御の抵抗制御装置が搭載されておりましたが北綾瀬支線に転属、固定運用になった時に5000系と同じブレーキ装置、台車、制御装置に換装されました。

 

妻面(綾瀬寄り)

綾瀬寄りの妻面です。こちらも後年貫通路がふさがれ、幅狭の貫通路となり、貫通扉も設置されました。この扉は白色で塗装されています。

戸袋部のみ一段高くモールドが施されています。

 

側面

側面の仕様は社紋がない以外は6000-1号車に準拠。床下機器は抵抗器、主制御器が搭載されています。

台車枠がないのは残念。ちょっと切れ目を入れてやればすぐカットできるのでカットして動力に取り付けましょう。

 

妻面(北綾瀬寄り)

北綾瀬寄りの妻面です。こちらも貫通路が狭くなり、配管はキノコ型貫通路時代の名残でしょうか?塞いだ板の外を回るようになっています。また向かって左側には昇降用のステップがモールドで表現されています。

 

屋根

屋根です。こちらもベンチレーター撤去、クーラー追加が行われています。

 

パンタ周り

6000-2号車はヒューズ箱が2個になっていて、6000-1号車と違い小型のものが追加されています。

そのため配管のモールドも追加されています。

 

〇北綾瀬寄り先頭車6000-3

6000-3号車

北綾瀬寄り先頭車の6000-3号車です。当初は6003号車を名乗っていました。

こちらはパンタグラフが搭載されていませんが、制御電動車(CM3)となっています。

 

正面

正面の仕様は6000-1号車と同じ。

 

側面

側面表記類は6000-1号車と同じ。床下機器もMG関係の部品が取り付けられています。

 

妻面

妻面には貫通扉が設置されていて、こちらも白く塗装されています。機器箱が向かって左側に設置されています。

 

屋根

屋根は元々パンタグラフを搭載しないのでベンチレーター撤去痕がモールドされ、クーラーが別パーツで取り付けられています。

 

1編成導入

発売日に押上げまで買いに行きましたが売り切れで購入できず。のちに先輩が1箱余分にあるという事で買い取らせていただきました。

北綾瀬支線で活躍する車両としては5000系と6000-系をよく見ており、現在では05系を改造した車両が走っています。

運用離脱後は綾瀬検車区で保存された後に新木場CRに回送され、訓練センターで使用されています。

大手メーカーからの完成品の販売は難しいですが、鉄コレでは1両単位での製品化がやりやすいようですね。

現在作っていますが北綾瀬支線で活躍する5000系アルミ車や05系の製品化もあるとうれしいですね。