VAN DYKE PARKS  「TOKYO ROSE」   1986
 
 はっぴいえんどとの絡みなどで、親日家として知られるヴァン・ダイク。
当然日本をモチーフにした作品を作ることはごく自然な発想ですが、
琴や尺八、鳴り物などの和楽器をフィーチャーしたり、
リズムが突然カリプソ調になったり、
とちょっと掴みどころの無い作品です。(笑)
 
 
イメージ 1
 
 
 唄の内容は決して日本讃歌などではなく、
今の日本や過去の日本を風刺したり、
日米関係のいろんな摩擦や問題を唄ってるのではないでしょうか。
そう思いながら訳詩を読んでいくと、どれも意味深です。
ただ、ラストの「One Home Run」、かっとばせ、ホームラン!
といった和やかな草野球を唄ったものと思われますが、
後半、歌詞が日本語で唄われており
 心ときめく時 風は止まり 共に進み行こう
 未来ぼくらの 青空広がる野原に行こう
 今日は楽しい草野球さ
 僕の願いはたったひとつのホームランを一発打つだけさ
 ただボールに向かい思い切りプレイするだけ
この詩でさえ、日米の抱える問題をクリアし、仲良くやって行こう、
といったヴァン・ダイクの願望を感じるのですが...。