MILES DAVIS  「WATER BABIES」       1967-68
 
 お蔵入り音源集です。
「ネフェルティティ」の時のモノが3曲、
「キリマン娘」以降のモノが3曲(LPでは2曲のみ)。
 
 
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 「ネフェルティティ」分の3曲はもちろんショーター作、
69年の自身の「SUPER NOVA」で3曲とも再演されてるので、
ここでの録音は当然プロト・タイプということになりますか。
 本作の聴きどころは、ショーター主導の3曲よりも
68年の3曲の方でしょう。
マイルス、ショーター、ハンコック、カーター、ウィリアムズのクィンテットに
チック・コリアのエレクトリック・ピアノと
デイヴ・ホランドのエレクトリック・ベースが加わった、
まさに「電化マイルス」を予感させるモノだからです。
 
 「Two Faces」のラテンぽいフレイヴァーは、やはりチック・コリアの仕業?
トニーのドラミングまでもがラテン・ロック的。
そして摩訶不思議なサウンドで構成される「Dual Mr. Tilman Anthony」、
リズム隊だけで展開される前半の実験的なファンキー・サウンド、
そしてマイルスが吹き始めると、その精彩の無さを煽るような
トニーの多彩なドラミング、これは面白いですよ。