南佳孝 「ALL MY BEST LIVE VERSION」      2012
 
 『デビュー40周年を目前に初のライヴアルバム』
 
 
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 佳孝さんは「40歳になったら音楽活動をやめる」と
若い頃に考えていたそうですが、40歳どころか、気が付けば来年は40周年。
初のライヴ・アルバムです。
今年の4月にブルーズ・アレイで行ったライヴの記録です。
 
 選曲も「モンロー・ウォーク」「スローなブギにしてくれ」
「スタンダード・ナンバー」あたりのヒット曲に加え、
石川セリが唄った「Midnight Love Call」や鈴木茂の「ソバカスのある少女」
あたりを配して上手くまとめあげています。
ワタシ的には「Cool」や「チークダンス」あたりが入ってないのが
ちょっと残念ですが...。
実際、ライヴ・レコーディングで20曲録音したのですが、
CDという媒体の制約(74分)の為、17曲しか収録できなかった、
ボツになった3曲は何か? という興味は尽きないのですが...。
 
 お得意のボッサ・スタンダードこそ無いものの、
鈴木茂さんの「ソバカスのある少女」のボッサ・アレンジ、
ここでのトロンボーンも聴き逃せません。
佳孝さんのレパートリーの中でもワタシのお気に入りなのが「プールサイド」、
詩は来生えつこさんで、
「きれいだよ、その水着、濡れると色が変わるね
トカゲ色みたい 光をはじいて」という唄い出しの「トカゲ色」、
この表現、素敵じゃないですか?
 
 詩の素晴らしさと言えば、佳孝さんと有川正沙子さんの共作、
「Midnight Love Call」、結果的には当時の石川セリさんにあげた形ですが、
もちろん女性の詩なのでセリさんの唄が自然ですけど、
あえて女性の心情を唄う佳孝さんのヴァージョンはなお素晴らしい!
 
 後半は「スタンダード・ナンバー」や「モンロー・ウォーク」、
「スロブギ」などのヒット・チューンのオン・パレード。
佳孝さん自身、初めてのライヴ・レコーディングはなかなか心地よかった、
と仰ってるようで、これに味をしめていろんな企画のライヴ・レコーディングを
敢行して欲しいものです。