綾戸智絵 「FRIENDS」     1999
 
 綾戸智絵と言えば、スタンダードのピアノ弾き語りや
原信夫のシャープ&フラッツとの共演なんかをTVで観たくらいなのですが、
初めて買ったCDが、この「FRIENDS」というわけで、
いきなりジョン・デンヴァーの「カントリー・ロード」をゴスペル・スタイルで
カヴァーしてるのには正直驚きました。
 
 曲目を見ると「カントリー・ロード」をはじめ、「スピニング・ホイール」、
「ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア」、「スーパースター」、
「見つめていたい」、「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」、
「センチメンタル・ジャーニー」、「コンドルは飛んで行く」などのポップ・チューンが
羅列されており、その合間に「ザ・マン・アイ・ラヴ」や「キャラヴァン」、
「ラウンド・ミッドナイト」、「枯葉」などスタンダードが配されてます。
 
 
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 素人ぽいクワイヤーのヘタクソだけど楽しげなゴスペル・コーラスといい、
綾戸さんの乱暴な唄い方といい、
ポップ・チューンを歌っても決してジャズにはならない不思議なアルバムです。
もちろんポップ・チューンを無理矢理ジャズ・アレンジでやっても面白くなく、
そう言った意味では、ここでの綾戸さんの自由奔放な解釈は大正解でしょう。
 
 アルバム・タイトルの「FRIENDS」は「With A Little Help From My Friends」で、
文字通り「友達の手を借りた」というフレンドリーな内容です。
 
 綾戸さん自身の曲解説や糸井重里さんのライナーも面白いです。
 
 ゴスペル・タッチの「カントリー・ロード」と
ソプラノ・サックスが小気味良い「見つめていたい」などは
原曲の素晴らしさを再認識させられますねぇ。