TOM WAITS  「ROUND MIDNIGHT」      1975
 
 1975年12月、ミネアポリスのFM局KQRSでのスタジオ・ライヴの
オフィシャル・ブートです。
彼の初期のアルバム「CLOSING TIME」「土曜日の夜」「娼婦たちの晩餐」から
ピアノ弾き語りのソロ・パフォーマンス。
 
 
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 翌年のアルバム「SMALL CHANGE」では声がはげしくつぶれて
迫力モノでしたが、75年の頃はまだ適度なつぶれかたです。
 
 初期のライヴでは必ず登場するドップラー効果によるクルマの音、
本作でもラップのようなポエトリー・リーディングのような曲で
何度も披露されてます。(笑)
 
 アコギの弾き語りで唄われる「The Ghosts Of Saturday Night」と
「The Heart Of Saturday Night」のメドレーは土曜の夜に愛車オールズモービルで
街を流しながらいろんな風景や人間模様を目の当たりにする情景が
「ケルアック的」とまで言われますが、トムの体験が歌の世界なのか、
歌の世界そのものを生きようとしたのかわかりません。
後者のほうがよりビート詩人ぽく思えますがどうでしょうか。
 
 イーグルスの爽やかなカヴァーでお馴染みの「Ol'55」も
トムのオリジナルは55年式のオールズモービルをこよなく愛し、
それらのクルマを唄った歌で、イーグルスやイアン・マシューズらのカヴァーより
スローなテンポのピアノ弾き語りです。
 
 音質は所々乱れるものの、初期の弾き語りライヴとしての貴重な音源です。