MILES DAVIS  「IN EUROPE」       1963
 
 『インプロバイザー、マイルスの鮮烈なアドリブ・プレイ。
'60年代中期、フリー・ブローイング時代の到来を告げる注目のアルバム。』
 
 
 
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 1963年、フランスのアンティーブ・ジャズ・フェスでのライヴ。
実際のオープニングはA-3の「Milestones」だったようですが、
LPでは仏人司会者のメンバー紹介に続き、「枯葉」~「マイルストーンズ」~
「ジョシュア」、そしてB面「オール・オブ・ユー」~「ウォーキン」という
配列になっています。
 
 A-1「イントロダクション」でのメンバー紹介では、
ロン・カーターが「ロン・カルティエ」、ハービー・ハンコックが「エルビ・アンコック」、
ジョージ・コールマンが「ジョルジュ・コルマン」とフランス風に訛ってます。
マイルス・ディヴィスも「マイルス・デビ」ですから。(笑)
 
 ハービー、ロン & トニーがそろったのはのはこの年の春の
「SEVEN STEPS TO HEAVEN」あたりからで、
この「イン・ヨーロッパ」でもマイルスから見れば「若僧」のトニーが
見事マイルスを煽りまくってる、そしてマイルスもそれに呼応すべく
アグレッシヴに吹きまくる...という風に聴こえますが、
これもマイルスは計算済み、マイルスがトニーのモティベーションを
操作していた、と見ますが、どうでしょうか。
 
 B-2「ウォーキン」でのトニーのドラミング、とりわけシンバルだけを聴いても
マイルスが鼓舞されないわけがない。ドラム・ソロの後のサックス・ソロも
コールマン、煽られてますねぇ。速いテンポの曲でトニーの本領発揮でしょう。