RICHARD THOMPSON 
「1000 YEARS OF POPULAR MUSIC」       2005
 
 ミレニアムを目前とした1999年に、プレイボーイ誌から
「過去1000年の中で、偉大な曲を10曲挙げてくれ」というオファーがあり、
これらの曲をいくつかリストアップしたにもかかわらず、
どれも掲載されなかったので、じゃあ自分でレコーディングしちゃおう的なノリで
制作されたライヴの1DVD+2CDです。
 
 
 
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 アコギ&ヴォーカルのRTを支えるのはジュディス・オーウェン(vo,key)と
デブラ・ドブキン(per,vo)という二人の女性です。
 
 1曲目から3者の輪唱という形で唄われた「Sumer Is Icumen In」(1260年頃)、
3者のちょっと雑なアカペラ「O Sleep Fond Fancy」(1590年頃)、
アコギ1本でしっとり唄い上げる「Shenandoah」(19世紀初頭)、
ジュディスのソロ「Night And Day」(1932年)と
「Cry Me A River」(1953年)のスタンダード、
伝承歌やジャズ・スタンダードが続いた後、ようやくロックン・ロールが登場、
スティック・マギー(あのブラウニー・マギーの弟)作の
「Drinking Wine Spo-Dee-O-Dee」、RTの本領発揮といったところか。
 
 「Tempted」(1981年)...これ、どこかで聴いたことがあるぞ!?
スクイーズ? ポール・キャラックのソロ・ヴァージョンで聴いたような...。
ブリトニー・スピアーズの「Oops!...I Did It Again」(2000年)なんかも
やってます。
一番新しいところでは「1985」(2004年)という曲もやってるのですが、
オリジナルのボウリング・フォア・スープというバンド、知りません。(笑)
 
 締めは「Sam Hall」(1830年代)で、サム・ホールという悪人のことを
RTは憎悪感を込めて唄ってるようです。
オーディエンスも合唱するところが面白いです。
 
 過去1000年というスパンが、聴く側にとってピンと来ない部分もありますが、
RTのバックグラウンドが垣間見れて興味深いです。