WISHBONE ASH  「ARGUS」     1972
 
 『'71 ブライテスト・ホープに輝くブリティッシュ・ロックの若武者。
今までの最高のアルバムと自負する話題のサード・アルバム!!』
 
 邦題は「百眼の巨人アーガス」
 
 
 
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 この当時では、まだツイン・リード・ギターのバンドはそんなに多くはなかったはず。
リード・ギターとサイド・ギターの役割分担がはっきりしていた時代でした。
 
 かなり期待して買ったアルバムだったのですが、
A-1「TIME WAS」に針を落とした瞬間、アコギの伴奏で爽やかなハモリ...
えっ!? こんな筈じゃなかったのに...みたいな。
そうこうしてるうちに2分50秒ほど、やっとエレクトリックな展開に。
でもこのクリアーなギターのトーンは新鮮。
まさにメロディ・ライン重視のツイン・ギターでした。
そんなところが「英国のヴェンチャーズ」と皮肉られた所以か?
 
 クリアーなトーンを好んで使っているギターの音と
ヴォーカル・ハーモニーが彼らの魅力で、
派手さはないけどサウンド的にはまとまってるような気がします。
 
 A-2「Sometime World」でのマーティン・ターナーのベースのランニングは
当時、ここまで主張するベースは珍しく、結構刺激的だったし、
なにせ、マイナー調のテーマからこのフレーズの展開になるとは超意外!!
 
 総じてA面は意外性のある展開に目を見張るばかり。
対するB面はハードな展開の中にも美しいハーモニーを織り交ぜ、
数あるブリティッシュ・ハード・ロックとは大きく差別化を図っていました。
 
 本作のクライマックスは何といっても
B-3「Warrior」~B-4「Throw Down The Sword」でしょうか。
 
 B-4「Throw Down The Sword」の左右チャンネルを飛び交うツイン・リード等、
実はワタシも当時コピーしまくってました。
結構学生バンドに人気で74年頃の学園祭などでコピーをよく聴きました。
彼らの作品の中では一番好きで、一番影響を受けたアルバムでした。
 
 さて次回の「あの世アルバム」は、石川セリの「気まぐれ」を予定しています。