「FLEETWOOD MAC」     1968
 
 通称「PETER GREEN'S FLEETWOOD MAC」と呼ばれるマックの
デビュー作です。
「PETER GREEN'S」と言うからにはピーターのバンドと思われがちですが、
ピーターとジェレミーの性格の違うギターがメインのブルーズ・バンドです。
 
 
 
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 70年代の初め頃にジョン・メイオールやサヴォイ・ブラウン、
チキン・シャックなどと共に買い集めたアナログ盤ですが、
今のCDにはボートラが7曲も入ってるそうです。
 
 メイオールのブルーズブレイカーズにいたピーター・グリーンとジョン・マクヴィー、
ミック・フリートウッドの3人にジェレミー・スペンサーを加えたこのバンド、
ひたすらブルーズを追究し、ピーターとジェレミーの二人のギタリストを
擁してましたが、一口に「ブルーズ」といってもこの二者の指向が大きく違うため、
二人揃ってギターを弾いている曲は半分もありません。
 翌69年にはシカゴのチェスに殴り込みをかけ(?)
バディ・ガイやウィリー・ディクスン、オーティス・スパンらとセッションをし、
「IN CHICAGO」というアルバムを作ってしまうほど、
真摯にブルーズを追究してたバンドです。

 ジェレミーのスライドが縦横無尽に走りまくる
A-1「My Heart Beats Like A Hammer
ダウンタウン・ブギウギ・バンドの「スモーキン・ブギ」にも借用された
A-5「Shake Your Moneymaker」、
そしてA-4「Hellhound On My Trail」のピアノ弾き語りも当時は意外性大でした。
 
 一方、ピーター・グリーンはA-2「Merry Go Round」でのタメを利かしたギター、
そして後の名曲「Black Magic Woman」の下敷きとなったマイナー・ブルーズ、
B-3「I Loved Another Woman」などがお得意のスタイルでしょう。
 
 当時のブリティッシュ・バンドはみんなブルーズをマネして育ったのです。
同じ英国人ギタリストでもカントリーに走ったアルバート・リーのような
異端児もいますが。(笑)
 
 当時から私の中のギター・ヒーローはピーター・グリーンでした。
ですからピーター以降のマックはまったく別モノのような気がします。
 
 
 さて次回の「あの世アルバム」は、コロシアムの「ライヴ」を
予定しています。