MILES DAVIS  「PORGY AND BESS」    1958
 
 ジョージ・ガーシュインの素材にマイルスとギル・エヴァンスが挑んだアルバム。
「MILES AHEAD」に続く共演です。
 
 
 
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  「ポーギー・アンド・ベス」は歌劇?ですかね。
その割にはいろんなジャズメンがプレイしているようですが...。
 オリジナル・スコアは聴いたことがないのでわかりませんが、
「Gone」でのフィリー・ジョーのドラミング、
あるいは全編に亘るギルのオーケストレーションが
どの程度、奇を衒ったものかは知る由もありませんが、
マイルスのプレイ、とりわけフリューゲルホーンの曲を聴く限りでは、
どことなく郷愁感を感じずにはいられません。
 
 今だから言っちゃいますが、ジャズを聴き始めた頃は、
この「ポーギー・アンド・ベス」や「スケッチ・オブ・スペイン」などの
オーケストレーションに埋没したマイルスは
どうも好きになれなかったのですが、
歳を重ねるにつれ、このなんというかメランコリックとでも申しましょうか、
そんな感じの虜になってしまったのです。
 
 このアルバムでよく「マイルスは歌詞を唄うように吹いている...」と
言われますが、どのような気持ちを込めて吹いているのかは
これまた知る由もありませんが、ひょっとしてマイルスは
シンガーになりきっているのではないか?と思うこともあります。