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LINDA PERHACS 「PARALLELOGRAMS」 1967-1970 & 1978

 長男が「聴け!」と言って貸してくれたアルバムです。
1981年生まれの長男がこんなサウンドを聴いてるんだから
ちょっと驚き!でしたね。

 リンダ・パーハックスという女性の70年のアナログ盤の11曲に、
後年CD化された際にボーナス・トラックとして追加収録された6曲に加え、
この "サンビーム盤(2008年リリース)" には更に
2005年のBBCインタヴューと78年の未発表曲1曲を追加。
限定1000枚リリースのナンバリング入りで、「389番」でした。

 今でこそ「アシッド・フォーク」として紹介されてますが、
この70年初頭にはこのようなサイケっぽいフォークは決して珍しくなく、
後年になって発掘的に見直されたアルバムだと思います。

 そうは言いながら、やはりこの時代のモノでしか味わえない空気感というのがあって、
1曲目の「Chimacum Rain」での一人多重コーラスや、
ちょっとペンタングルのジャッキー・マクシーぽい「Paper Mountain Man」、
ジョニ・ミッチェルあたりを連想させる初期の(67年)「Dolphin」、「Sandy Toes」、
「Morning Colors」、
基本的にはアコギのバックだけの一人多重コーラスがもたらす不思議な音世界に
思わず魅せられてしまいますよ。

 透明感のある歌声は、どこかブリティッシュ・フォークに似たところがあるし、
またディヴィッド・クロスビーみたいな幻想的な音作りも伺えるし、
タイトル・チューンの「Parallelograms」の間奏でのフルートとエレピなどは
初期のマーク&アーモンドぽいし...

 2005年にボートラで追加された6曲も貴重ですが、
2008年に更に2曲追加されました。
「BBC Interview」(2005)を聴く限りは、35年を経た後も
声の美しさはまったく変わってないようです。
また、78年の未発表曲「I Would Rather Love」は彼女の往年の曲をとりまく
"靄"みたいなものが無くなり、60年代末からの流れで聴くと
ちょっと違和感があるかも知れません。

 実はこのヒト、ずっと歯医者さんをやってるようで、
2009年のこんな映像もあります。
http://www.youtube.com/watch?v=NNDLnTQuPfk&feature=related