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MASAЯA 「MASAЯASCOPE」     2003

『行くべきところ、帰るべきところ。見えてきますよ、きっと・・・立川志の輔
脱領域音楽・・・ガラムマサラはクミン、カルダモン、ターメリックなど
各種スパイスを混合した香辛料のこと。
MASAЯAはユーラシア大陸を縦横無尽に遊牧する雑食系ノマドの市場の賑わい。
音食同源・・・古代インドでは五感を満足させる食事の味わい方を大切にして、
食はすなわち医学とされる。
MASAЯAを食すると、たちまちストレスは喝破され医者いらずといわれている。
ライブ・バンドとして十余年を経て、初のCD化という驚くべき事実が、
ジャンゴからピアソラまでを覆う、汎民族音楽のこの一枚に隠されている。』

 しかし、こんな音世界を真剣に(?)追求している日本のバンドがいると思うと
ちょっと嬉しくなっちゃいますよ。(笑)

 このマサラというユニットは
  高木潤一 (ギター)
  太田恵資 (ヴァイオリン)
  吉見征樹 (タブラ)のトリオ編成。

 やってる音楽もジャンゴの「Minor Swing」、ギターとヴァイオリンまでは良かったけど、
そこにタブラが加わることによって何とも言えず妙なエネルギーを発しています。
またスパニッシュ的なエネルギッシュなサウンドにフラメンコ的なヴォーカルが
登場する「Olympia」、
大正エレジー風(?)のヴァイオリン・ソロに乗せた「だ~めだ、だめだぁ...」の
怪しげなヴォーカル、それに続くターキッシュ(トルコ風)なサウンド、
この「Ota No Turk」、終始、怪しげなムードを展開しています。
ここまでくると真剣なのか冗談なのかわかりませんが、
この「似非ワールド・ミュージック」に浸っていると、
掛け合い的なヴォイスに笑っちゃいますよ。3人ともスケベなんですよ。(笑)

 さてラストはピアソラの「Oblivion」とルイス・ボンファの「黒いオルフェ」を
もじった「Yellow Orpheus」のメドレー。3者共、決してバカテクを披露してるわけでもなく、
それでいて、どこか異国情緒をそれらしく表現してるからおかしいですよ。
終盤の3者のトークもほのぼのとしていて面白いです。(笑)

 とにかく微笑ましいというか笑える「似非ワールド・ミュージック」でした。