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MARC PERRONE 「SON EPHEMERE PASSION」     2004

『マルク・ペロンヌは、1952年パリ郊外で
ファシスト政権を逃れてきたイタリア移民の子供として生まれた。
少年時代にジャック・ブレルの曲でマルセル・アゾラの演奏にショックを受け、
アコーディオン奏者としての道を歩み始める。
フランス各地を旅しながら伝統音楽を採譜する一方で、
ジャズや即興音楽、さらには映画音楽へと活動の場を広げて来た。
旅する楽器アコーディオンと出会ってしまった人間の情熱が、このアルバムを生んだ。』

 邦題はCDの帯びには「その儚い熱情」、
歌詞カードのCDタイトルは「その儚い情熱」、
歌詞カードのソング・タイトルは「その儚い熱情」となっています。

 さて、このマルク・ペロンヌというヒト、簡単に言うと "アコーディオン奏者" なのですが、
我々が見慣れているのは "クロマティック・アコーディオン" というもので、
彼がプレイしているのは、その原型にあたる "ディアトニック・アコーディオン" です。
このディアトニック・アコーディオンは蛇腹を開けた時と閉じた時とは
違う音がでるもので、より熟練を要するモノのようです。

 イタリア的な陽気さと、シャンソン的な儚さを併せ持つ不思議なノマド・ワールド。
唄は決して上手いとは言えないけど、朴訥とした誠実さを感じさせるもので、
マルクの唄が聴ける「忘れないで」は仏語の弾き語りヴァージョンと
伊語のバンド・ヴァージョンが収録されています。
特に伊語ヴァージョンはピアノやクラリネットの音を得て、
より哀愁を帯びた曲に仕上がっています。
とにかく素朴なサウンドです。