このベスト盤は過去に「LISTEN TO A COUNTRY SONG」というタイトルでも
リリースされています。それに「Two Doors Down」を加えたものです。
リン・アンダースンの一番のヒットはもちろん70年の「ローズ・ガーデン」です。
この曲はジョー・サウスのオリジナルで、ディープ・パープルの「ハッシュ」の作者、
といえば馴染みがあるかもしれません。
このベスト盤には他にも、タミー・ウィネットの「Stand By Your Man」、
カーペンターズの「Top Of The World」、リンダ・ロンシュタッドも唄った「Blue Bayou」、
ポール・サイモンの「Gone At Last」、
そしてJ.D.サウザーのオリジナルでリンダ・ロンシュタッドやグレン・キャンベル、
クリスタル・ゲイルなどのカントリー系のシンガーにもカヴァーされてる「Faithless Love」
などが収録されています。
「Rose Garden」はワタシが中学生の頃、流行りましたが、
英語の授業で慣用句としての「I beg your pardon」というのを習いました。
そのときは尻上りに発音する「何とおっしゃいましたか?」的な意味合いだったのですが、
この曲で唄われてる「I beg your pardon」は「すみませんが」とか「失礼ですが」
といった意味だと思います。
「Rose Garden」以前にも「If I Kiss You」(67)や「Promises, Promises」(67)などの
ヒットがあり、以降も「You're My Man」(71)、「How Can I Unlove You」(71)、
「Keep Me In Mind」(73)、「What A Man My Man Is」(74)などが
カントリー・チャートの1位に輝きました。
70年~80年にかけて「Rose Garden」を超えるヒットはビートルズの「ヘイ・ジュード」と
サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」だけでしたし、
彼女の「ローズ・ガーデン」はカントリー・チャートはもちろん1位で、
ポップ・チャートやR&Bチャートでも上位に位置したそうです。
カリフォルニア育ちの彼女はそれまでのカントリー・シンガーの "野暮ったい" イメージを
払拭し、カントリー・ソングの裾野を広げたようです。
ちなみにジャケ写真は裏焼きですね。
インナーの上半身の写真を見ると、Gジャンの胸元の「Lee」の刺繍が逆になってます。