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CHRIS CAMOZZI 「WINDOWS OF MY SOUL」     1996

『ジャンルの壁を超え、美しき世界を見事に作り出した、
クリス・カモッジの待望の心温まるコンテンポラリーサウンドデザイン集。』

 このハイアー・オクターヴというレーベルは所謂 "ニュー・エイジ・ミュージック"
というのがウリのようで、このクリス・カモッジといい、クレイグ・チャキーソといい、
我々オールド・エイジには、どうもピンと来ないのがニュー・エイジなのでしょう。

 クレイグ・チャキーソや、レーベルは違いますが例えばポール・ウィンターなどは
一つのコンセプト(というよりも思想的背景)に基づいてアルバムを制作していますが、
このクリス・カモッジというギタリストは、ジャズ・フュージョンでもなく、
ロックでもなく、かといってイージー・リスニングでもなし、ヒーリングとも違う...
といったファジーなところが "ニュー・エイジ" なのでしょうか。(笑)

 アルバム幕開けの「Go Wes Young Man」、タイトルや奏法にも現れている通り、
ウェス・モンゴメリーに捧げたものと思われます。ただし、リズムやバックが
現代的であることから、ウェスというよりもジョージ・ベンスンあたりを連想しても
おかしくはないでしょう。

 また、ビートルズの「ミッシェル」もカヴァーしていますが、
ガット・ギターで所々オクターヴ奏法も聴かせ、これまたウェスを意識した感じ。
この「ミッシェル」だけがマイナー調、他はすべてメジャー調というのも面白いです。
彼のライナーによると、父や娘を題材にしたものもいくつかあるようで、
家族にたいする優しい眼差しや思いやりが伺える曲調です。