『50年代を代表するモダン・ジャイアンツが一堂に会して繰り広げた、
あまりにも有名な歴史的セッション。』
なぜかジャケのタイトルは「BAGS GROOVE」なのに
ジャケの背タイトルと、A-1&A-2の曲タイトルは「BAGS' GROOVE」、
アポストロフィがあったりなかったり...。
その「Bags' Groove」は「Take1」「Take2」が収められており、
この2テイクに限ってバックはミルト・ジャクスン、パーシー・ヒース、
ケニー・クラークのMJQなのに、なぜかピアノはジョン・ルイスではなくモンク。
あえてモンクを起用しておきながら、「オレのソロではピアノを弾くな」と
言ったとか、言わなかったとか...。
ただ、弾いてないのはモンクだけじゃなくて、ミルトも弾いてないんだよね。
要するにベースとドラムスだけをバックに吹いてるのさ。
だからマイルスの後のミルトのヴァイブ・ソロとモンクのピアノ・ソロが活きるんですよ。
これは最高の演出ではないでしょうか。
巷では「ケンカ・セッション」とか言われてるけど、
この憎い演出は計算済みだったのかも...。
それにしても、このモンクの音を探りながら弾いてるような、
ヒトを喰ったようなソロは何度聴いても最高ですね。
このMJQ+モンクでのテイクはクリスマス・セッションとして
本作に収録された「Bags' Groove」の2テイクと、
あとはアルバム「M.DAVIS & THE MODERN JAZZ GIANTS」に4テイク収録されます。