『初めてソーラスを聴いた時、スピーカーからこぼれんばかりの明るいエネルギー、
そして一体感にすっかり心を奪われてしまいました。・・・遊佐未森
96年春発売のデビュー・アルバムがビルボードのワールド・ミュージック・チャートに
登場するなど、アメリカでの注目度No.1のアイリッシュ・アメリカン・バンドの
待望のセカンド・アルバム。
彼らのサウンドには、陰りはあっても影はなく、アメリカ育ちの大らかさが身上。
ダンス・チューンに聴かれるスウィング感は、ロック・バンドにも負けない
スリリングなグルーヴを醸し出します。カラン・カーシィの可憐な歌声も特筆もの。』
邦題は「雨晴れて時雨あり」。
アイリッシュ+アイリッシュ・アメリカンの混合バンドです。
バンドの核となるシーマス・イーガンはバンジョーとマンドリンの
全アイルランド選手権のチャンピオンで、マルチ・プレイヤー、
またジョン・ウィリアムズはコンサーティーナ(アコーディオン)の
全アイルランド選手権のチャンピオンです。
そしてヴォーカルのカラン・ケイシーは生粋のアイリッシュで、
アメリカに移住後、ソーラスに加入し、アイリッシュ・トラッドを唄ってます。
5人のメンバーのうち、このカラン・ケイシーとギターのジョン・ドイルはアイリッシュ、
他の3人はアイリッシュ・アメリカン、ということで
"純度" としてはアイリッシュ 7 対 アメリカン 3、といったところでしょうか。
さて、サウンドのほうは「眠れる墓」でのカラン・ケイシーの可憐なまでの唄声、
また、ダンス・チューンでのジョン・ウィリアムズのコンサーティーナと
シーマス・イーガンのフルート、ホイッスル、マンドリンなどが
アイリッシュ・ミュージックの躍動感と透明感をうまく表現しています。
写真を見る限りでは、まだまだ若いミュージシャンの集まりのようですが、
サウンドはアイリッシュの伝統をしっかり受け継いだかのような
新しくも懐かしい音です。