元はといえば、爆音系のバンドがPAが間に合わず、しかたなしに始めた生音...。
といったエピソードは有名ですが、たしかにルーツ系、それも多岐にわたって再現、
この無節操サウンドが彼らの "売り" です。
日本編集の彼らのベスト・アルバムということになりますか。
"ドランカー"・ワモと "七変化"・クリスティーナ、"いぶし銀"・スタンリー・スミス
を核とした不特定メンバー・バンド。
ワモの「Beer」、まさにアメリカン・ドリンキング・ソング!
「ゲップ!」まで再現。ホント多才なオトコです。
対するクリスティーナ・マーズは曲毎に大きく表情が変わるシンガー、
ある時は姉御風に、またある時はカマトト風に...。
特に「New Jazz Fiddle」はジャンゴ・ラインハルトwithステファン・グラッペリ
みたいな30年代スウィング・サウンドに乗せたヴォーカル、
この一聴マジなサウンドはスパンカーズのもう一つの魅力でしょう。
もう一人、スタンリー・スミス、バンド最長老、渋い唄とクラリネット、
「Since I Met You Baby」、ライヴの定番です。
この3人以外にもガイ・フォーサイスの「Walkin' Blues」(ロバジョン作、
ポール・バタフィールドなどでもお馴染み)、見事なスライド・プレイ!
とにかく、ジャズ、スウィング、ブルーズ、ラグタイムなどアメリカン・ルーツが満載!
こんなエンタテイメント溢れるバンドはなかなかいませんよ。