ジョン・メイオールやフリートウッド・マック、サヴォイ・ブラウン、チキン・シャックなど
60年代末から70年代にかけて活躍したブリティッシュ・ブルーズ・バンドの多くが
辿ったように、このクライマックス・ブルーズ・バンドも当初のブルーズ・バンドから
徐々にアメリカナイズしていきました。
A-1「Amerita~Sence Of Direction」はブラスやコーラス・ワークなども
取り入れて、かなりアメリカン・マーケットを視野に入れたサウンドとなってますが、
後半のギター・ソロはブルーズしてますよ。(笑)
またA-2「Losin' The Humbles」でのヴォーカルとユニゾンで弾かれるスライドも
ブルーズ・バンドの名残と意地を感じさせます。
メキシカン風のトランペットに導かれる小気味良いブギ・ナンバーのA-4「Nogales」、
このあたりがこれからのこのバンドのサウンドの核を成すような予感を感じさせます。
またB-1「Reaching Out」のようなディスコ風のサウンドはちょっとやり過ぎ!?
マーケット迎合型のアルバム構成にちょっとばかり気落ちしつつ、
それでもこのヒトだけはブルーズにこだわるピーター・ヘイコックに拍手!
さて次回の「70’s」はリオン・ラッセルの「カーニー」(1972) を予定しています。