『瞬間、心、重ねて
プロデューサーにオルタナ・カントリー界の重鎮、
スティーヴ・アールを迎えてさらに広がるロンの新世紀。』
過去の作品はミチェル・フルーム&チャド・ブレイクのプロデュースだったのが、
本作はナッシュヴィル・レコーディングでスティーヴ・アールのプロデュースとなってます。
デビュー当時はコステロ似のちょっとフニャフニャしたところが鼻についたものですが、
本作のオープニング「This Song」は力強いとまでは言えないものの、
ホーンを配した軽快な曲でした。
ナッシュヴィルのカントリー・シーンからそっぽを向かれたプロデューサーの
スティーヴ・アール、カントリー臭はそれほどなく、
「Fool Proof」などは、トランペットもフィーチャーし、
ちょっとジャジーなバラードで、本作のベスト・テイクだと思います。
他にもレゲェのリズムを用いた「Never Been Done」や
ちょっぴりブルージーで、ユニゾンのハーモニーが粋な「Not Too Big」なども面白いのですが、
どうも唄い方が一本調子なところや抑揚のないところが昔から変わらないというか、
それが個性なのか...。