ブルーズ・ハーピストの国内編集盤です。
お得意のトレモロ・フレーズ満載のキャリー・ベル「Ballmaster」、
息子のローリーのギターと共に駆け抜けるようなアップ・テンポ・ブルーズ。
契約上の都合でギターのみの参加となったマディ・ウォーターズが加わった
リトル・ウォルター「I Just Keep Loving Her」、
オーソドックスなフレーズが魅力のジュニア・ウェルズ、
その他、サニー・ボーイやハウリン・ウルフ、ウォルター・ホートン、
ジェイムズ・コットンらの重鎮をはじめ、
マニアックなところではスヌーキー・プライア、サニー・ブレア、
ビッグ・ジョン・レンチャーといったハーピストも聴けます。
それにしてもこんな小さな楽器がヴォーカルやギターと対等に渡り合えるんだから。
エルモア・ジェイムズの「Look On Yonder Wall」ではサミー・マイヤーズが
吹いてるんですが、エルモアのヴォーカル、そしてギターのオブリガート、
それらに喧嘩するようにサミーのハープがブロゥしてるんですから。
ジョニー・シャインズの「Evening Sun」ではウォルター・ホートンが
主役を押しのけちゃってますから。
なんと、複音ハーモニカを使うジェリー・マッケィンなんてのも凄いですね。(笑)
圧巻はラストのジェイムズ・コットン「Mighty Long Time」の超スロー・ブルーズ。
ギターはヒューバート・サムリンだったと思いますが、ちょっと粗めのヴォーカルに
生音ハープ、これはたまらんねぇ。