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CLIFFORD BROWN 「BROWN AND ROACH INCORPORATED」     1954

 このアルバムを聴きながらいつも感じるのは、バラードのようなスローなものから
高速テンポのものまで、何をプレイしてもブラウニーは一糸乱れない、ということです。
例えば、A-1の「Sweet Clifford」のような高速モノでは、もたつき気味のピアノを尻目に
ブラウニーとローチのなんと鮮やかなことか!?

 そう感心している間もなく、次の「I Don't Stand A Ghost Of A Chance」では
まさに "円熟味" を感じさせる美しさ、その美しさの中にもひらめきのような
ハッとさせられるフレーズもあり、驚きの連続です。
このアルバムには収録されていませんが、同曲の別テイク、これがまた素晴らしい!
3分くらいで止めちゃうんだけど。23歳にして、この円熟味!!

 バラードといえば、「Darn That Dream」、ハロルド・ランドのテナーも歌心満載だし、
リッチー・パウエルのピアノもバラードでは安心して聴ける!?
あれれ?ブラウニーが出て来なかったぞ?(笑)

 双頭バンドといいながら、クリフォードのいないテイクもいくつかあり、
ちょっともったいないような気がするのは贅沢でしょうか。(笑)