この時代はCSNYやブルーズ・ロックなどを聴き漁ってた頃で、
正直、ブリティッシュ・ハード・ロックにはそれほど興味もなかったなぁ。
実際、ディープ・パープルを始めて聴いたのもこの2LPのライヴ盤だったし。
このライヴ盤の素晴らしさを先に味わってしまったので、あとから聴いた「マシンヘッド」やら
他のスタジオ盤が霞んじゃったのも事実です。
A-1「Highway Star」、なんかチューニングから始まりジョン・ロードのハモンドに
繋がる感じがとてもスリリングで好きでした。当時聴いてたバンドは、どちらかというと
ギター・バンドが多かったのですが、このディープ・パープルはギター、ヴォーカル、
そしてオルガンがでしゃばったバンド、てな印象でした。
続くA-2「Child In Time」、静かな唄い出しで始まり、突然イアン・ギランの
シャウトが登場するドラマチックな流れは、ホント、「こんな素晴らしいライヴ・アルバムが
日本で実況録音されたんだ...」と、感慨ひとしお。ギターとオルガンがもつれあって、
一旦ブレイクし、また静かなヴォーカル・パートが始まるところなどはもう鳥肌モノでしたよ。
カッコいいイントロのB-1「Smoke On The Water」、リッチー・ブラックモアの
ギターのリフに合わせて手拍子...ハッキリ言ってジャマ、興醒め、でも自分がこの場にいたら
やっぱり手拍子してたんだろうな。(笑)ジョン・ロードのオルガンて上手いのかどうか、
未だによくわからんけど、リッチーのギターにはかなり憧れましたよ。
ソロなんて決して難しいことやってるわけじゃなく、むしろわかりやすいフレーズで
けっこうコピーしやすいギターなんだけど、絶妙のアーム・プレイなどに魅せられて
当時ストラトを買ったギター小僧は多かったんじゃない? ワタシもそのクチだけど。
ちょっぴりブルージーなC-1「Strange Kind Of Woman」、ここでのギターも
カッコよく、ギターとヴォーカルのチェイスもなんか「打ち合わせ通り」みたいですが、
盛り上がってますね。同じくブルージーなC-2「Lazy」、オルガンとギターばかりが
目立ちがちですが、一糸乱れぬ鉄壁のリズム陣、特にイアン・ペイスのドラムスは
このバンドの要に間違いありません。パワフルかつ繊細。
特にD-1「Space Truckin'」のイントロでの変化に富んだドラミングに彼の魅力が
凝縮されてるんではないでしょうか。(逆にこの曲のロジャー・グローヴァーのベースは
「スペイシー」を意識し過ぎであまり好きになれない...)
とにかく、日本が世界に誇れる「LIVE IN JAPAN」でした。
さて次回の「70’s」は、EARTH,WIND & FIREの「FANTASY~PERFECT BEST」を予定しています。