イメージ 1

「YUSAKU MUSIC NOTE ~松田優作が愛した音楽~」

『いつもの店、いつもの席でスピーカーに耳をかたむけ、その向こうに想いをめぐらせた。
これは、ひとりの男が愛した音楽。そしてまさに松田優作という男のサウンドトラック。』

 松田氏と親交の深かった下北沢「レディ・ジェーン」のマスター、大木雄高さんが、
生前、自分の店で一緒に聴いた音楽を集めたコンピです。
この「レディ・ジェーン」というお店は基本的にロックやジャズ、ブルーズ、歌謡曲など
何でも掛けちゃうお店だそうで、このコンピにもジャズ以外にいろんな曲が入ってます。
そもそも、ストーンズのバラードのタイトルを店名に付けちゃうくらいですから。

 収録曲は

 Charles Mingus / Haitian Fight Song(ハイチ人の戦闘の歌)
 Ornette Coleman / Lonely Woman
 8冬稽票O困肇蝓次Εスカー / あのころ
 Nina Simone / Everything Must Change
 Roland Kirk / The Inflated Tear(溢れ出る涙)
 浅川マキ / St.James Infirmary(セント・ジェームス病院)
 Astor Piazzolla / Milonga Del Angel(天使のミロンガ)
 ┛飜鄂義&レスター・ボウイ / 紙ふうせん
 Tom Waits / Ol'55

 そういえば、どこか危険な香りの漂うアーティスト(ミンガス、コールマン、
カーク、ウェイツなど)のナンバーは、どことなく頷けるのですが、
古澤&LEEのような優しげなサウンドや寂しげに唄うニーナ・シモン、浅川マキ、
タンゴのピアソラなどにも「優作ワールド」が覗えるようです。

 ブックレットには、それぞれの曲に関する松田氏のエピソードが書かれており、
例えば、大木さんがピアソラを聴かせると、CMでベルリンに行った松田氏が、
バンドネオン(ドイツでしか製造されてない)を買って来た...とか、
店にやってきた藤竜也さんがトム・ウェイツのアルバム「CLOSING TIME」を気に入り、
藤さんが作った「横浜ホンキートンク・ブルース」には「トム・ウェイツなんか聴きたい夜は」
という詞があるのですが、それをカヴァーした宇崎竜童も原田芳雄も松田優作も
「トム・ウェイツ」の箇所が「ブルース」に変わってしまっている...など、
面白いエピソードが満載です。