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DAN HICKS & THE HOT LICKS 「TANGLED TALES」     2009

『「ダン・ヒックスはアメリカの宝だ」・・・エルヴィス・コステロ
"世界一粋な伊達男" が帰ってきた! 約5年ぶりの最新作、日本先行リリース!!』

 21世紀に入り、「BEATIN' THE HEAT」「SELECTED SHORTS」と、快作をリリースし、
前者ではトム・ウェイツやリッキー・リー・ジョーンズ、ベット・ミドラー、
エルヴィス・コステロらを迎え、また後者ではウィリー・ネルスン、ジミー・バフェットらを
フィーチャーしたダン・ヒックス、今回は前ほど派手さはないものの、ディヴィッド・グリスマン、
ロイ・ロジャーズ、チャーリー・マッセルホワイトなど、「通好み」のゲストも配してます。

 もちろん、ダン・ヒックスのファンは手放しに喜ぶでしょう。
そういうワタシも手に入れてからここ3週間ほど、毎日聴いてます。2回聴く日もあります。(笑)

 いきなり軽快な「Who Are You?」、訳詞を読んでも意味わからん!?
でもワタシの好きなチャーリー・マッセルホワイトのハーモニカが入ってるし...で、
1曲目を聴いただけで安心しきっちゃいますよ。
オリジナル・ナンバーはいつものトボけたダンのヴォーカル、どこか懐かしさがこみ上げるのを
禁じ得ません、この爺サマは...。

 必殺のカヴァーはホレス・シルヴァーの「Song For My Father」、
ボブ・ディランの「Subterranean Homesick Blues」、この2曲はたいがいのヒトは
ご存知だと思うのですが、「Song For My Father」のほうは、
ブルース・フォアマンのジャジーなギターもイカシており、ダンのヴォーカルにコーラスが
加わり、さらにリチャード・グリーンのヴァイオリンなんぞは、かなり妙な雰囲気を醸し出してます。
また「Subterranean」のほうはダリアのコーラスを得て、これも飄々としたヒックス節、
ロイ・ロジャーズのスライド入り、見事ダン・ヒックスの唄になってます。
そういえば、ダンもディランも41年生まれの同い年。

 オリジナルの「The Rounder」、ウロウロしてる女とオレのハナシで、内容自体は
いつものオトボケなんですが、演奏はかなりマジで、ロイ・ロジャーズのスライド・ギターと
チャーリーのハーモニカが素晴らしいです。先のカヴァーと併せて、今作のハイライト!
5月から6月にかけて来るんですよね、このヒト。