いやぁ、タジ・マハールって、ブルーズ以外にもレゲェやカリプソなど
いろんな音楽をやるブルーズ・マンてな印象を持ってて、しばし敬遠気味だったんだけど、
この3CDセット、素晴らしいですよ。
単なるベスト盤にとどまらず、ストーンズの「ロックンロール・サーカス」の
音源をはじめ、未発表曲やアウト・テイクが盛り沢山!
こうやってあらためて聴いてみると、初期のサウンドなどは
ジェシ・エド・ディヴィスがかなりインスパイアされてるのがわかりますね。
(当然と言えば当然なんでしょうが)
「Ain't Gwine Whistle Dixie」はジェシも一緒になって作った曲ですが、
ジェシの後の「Farther On Down The Road」のバッキングそのまんまですから。(笑)
タジは唄わずに、涼しい顔して気持ち良さげに口笛なんか吹いてますが。(笑)
DISC-2に収録されている71年と73年のポインター・シスターズとの
ライヴ・ヴァージョンが素晴らしいです。特に「Sweet Home Chicago」は絶品也!
DISC-3はレゲェあり、カリプソあり、おまけにライ・クーダー風あり、
でブルーズ・サイドのファンにはちょっと収拾のつかない内容となってますが、
単なるブルーズ・マンという域にとらわれずに音楽活動をしてきたタジの生き様を
感じさせる素晴らしい内容です。
このコンピはタジの生き様を俯瞰できる記録ではありますが、
本音的にはブルーズだけでコンピをまとめあげて欲しかった、という気もしますが。