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LEE MORGAN 「LEE MORGAN SEXTET」     1956

 モーガンの2ndアルバムということになります。

 なんと、全6曲のうち4曲がベニー・ゴルスンの作品で、リーダー作をリリースする前の
数ヶ月間、ディジー・ガレスピーのところでゴルスンと一緒だったようです。
後にモーガンとゴルスンはアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズでフロントに
立つのですが、このモーガンの2作目ですでにゴルスンの3管サウンドが開花しています。
この時モーガンは18歳!!

 A-1はワタシの大好きな「Whisper Not」、ブレイキーのJMやゴルスンのジャズテット
などでも演奏されていますが、まさに名曲!ここでのモーガンのミュート・プレイは
もちろん老成された音ではなく、かといって、青臭い音でもなく、とても18歳の少年が
吹いているとは思えないサウンドです。やっぱりゴルスン・ハーモニーに負うところが
多いのでしょう。ゴルスンは吹いてませんが、ハンク・モブレィが頑張ってます。

 またB-1「Slightly Hep」もゴルスン作なのですが、後に名曲となる
「Five Spot After Dark」のテーマが出て来たり、と面白い作品に仕上っています。
B-2「Where I Am」のゴルスン・バラード、やっぱりモーガンは天才ですね。
世の中に「天才」と呼ばれるヒトがいますが、ワタシはこの「天才」という呼称が
好きではないのですが、(自分にはまったく縁がないから?笑)本作における、
バップからバラードまで吹きこなすモーガンはあえて「天才」と呼ぶことにしています。

 ワタシのジャズ歴の中で、初めて出会ったモーガンが「SIDEWINDER」ではなく、
この「SEXTET」であったことを大きな誇りと思っています。(大袈裟だなぁ・笑)