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JOHN HIATT & THE GONERS 「BENEATH THIS GRUFF EXTERIOR」     2003


 このオヤジ、キャリアは長いんだけど、けっこう遅咲きだったので、なんかいつも
新鮮に聴ける、ていうか、本作はギター、スライド、ベース、ドラムスという編成で、
キーボードやホーンは基本的には使ってないので、いつものソウルフルなディティールや
バラードなんかを期待しちゃうと、ちょっと肩透かしを食らう恐れがありますのでご注意を。(笑)

 さて、サニー・ランドレスのゴーナーズを丸ごと従えたジョン、ソングライティングも
冴え渡り、1曲目の「Uncommon Connection」から疾走感全開で、オヤジ頑張ってるな...
て印象です。もちろん、サニー・ランドレスのスライドがなければ、「地味な好盤」で
終わっちゃってたかも...。

 それにしてもこのサニー・ランドレスは素晴らしい! 自身のソロ・パフォーマンスも
素晴らしいのですが、バッキングのツボを心得てる、って感じがして、ジョンの楽曲に
スライド・プレイによる高揚感みたいなモノを加えてるような感じです。

 ワタシ的には、このようなロックンロール・ベースの作品は、楽曲による緩急がないと
聴き疲れしちゃうタチなんですが、もちろん本作も緩急があるんですが、
なぜかこのアルバムは1曲目から最後まで同じテンションで聴き通せてしまうんですよ。
やっぱりサニーのもたらす多様性のおかげでしょうね。
スライドだけではなく、レギュラー・プレイの「Almost Fed Up With The Blues」なども
バッキングちょっと弾き過ぎ?って感じもしますが、ま、いいか!?
圧巻はブルーズ・スタイルの「The Last Time」でしょうか。
ちょっと昔のリトル・フィートを想わせるようなサウンドで、右チャンネルのジョンの
ギター・ソロのあとに左チャンネルからサニーのスライド・ソロが出ます。両者のソロも
素晴らしいし、ジョンのシャウトもゾクゾクってなっちゃいますよ。