このオヤジ、キャリアは長いんだけど、けっこう遅咲きだったので、なんかいつも
新鮮に聴ける、ていうか、本作はギター、スライド、ベース、ドラムスという編成で、
キーボードやホーンは基本的には使ってないので、いつものソウルフルなディティールや
バラードなんかを期待しちゃうと、ちょっと肩透かしを食らう恐れがありますのでご注意を。(笑)
さて、サニー・ランドレスのゴーナーズを丸ごと従えたジョン、ソングライティングも
冴え渡り、1曲目の「Uncommon Connection」から疾走感全開で、オヤジ頑張ってるな...
て印象です。もちろん、サニー・ランドレスのスライドがなければ、「地味な好盤」で
終わっちゃってたかも...。
それにしてもこのサニー・ランドレスは素晴らしい! 自身のソロ・パフォーマンスも
素晴らしいのですが、バッキングのツボを心得てる、って感じがして、ジョンの楽曲に
スライド・プレイによる高揚感みたいなモノを加えてるような感じです。
ワタシ的には、このようなロックンロール・ベースの作品は、楽曲による緩急がないと
聴き疲れしちゃうタチなんですが、もちろん本作も緩急があるんですが、
なぜかこのアルバムは1曲目から最後まで同じテンションで聴き通せてしまうんですよ。
やっぱりサニーのもたらす多様性のおかげでしょうね。
スライドだけではなく、レギュラー・プレイの「Almost Fed Up With The Blues」なども
バッキングちょっと弾き過ぎ?って感じもしますが、ま、いいか!?
圧巻はブルーズ・スタイルの「The Last Time」でしょうか。
ちょっと昔のリトル・フィートを想わせるようなサウンドで、右チャンネルのジョンの
ギター・ソロのあとに左チャンネルからサニーのスライド・ソロが出ます。両者のソロも
素晴らしいし、ジョンのシャウトもゾクゾクってなっちゃいますよ。